西伊豆スカイラインは
乳白色の闇の中
色々あって(というほど何がどうだったわけでもない)更新もせず放置してました。この先もゆるゆると気が向いたときに更新していければ、と。
1923年7月22日に第一回の400kmBRMが開催されたことを記念して世界規模で【センテニアル】として開催されることになっているBRM722、わたしは籍を置くAJたまがわの記念400(奥久慈)にエントリー済みでしたが、例年この時期のBRMは基本的に走ったことが無いので暑熱順化と夏場のライドの注意点の抽出、および三週間ほどだらけてしまって通勤以外のライドをしていなかったので鈍った身体に喝を入れる意味も併せてAJ神奈川管掌のパーマネント【伊豆300】を走ってみることに。
以下走行記録。パーマネントの場合PCにCloseタイムは設定されていないものの便宜上BRMのクローズタイムを参考に。
Start 08:00→08:29(-00:29)
PC1 ( 79.9km)07/15 13:20→13:31(‐00:11)
PC2 (135.6km)07/15 17:04→17:28(-00:24)
PC3 (181.3km)07/15 20:04→21:18(-01:14)
PC4 (210.0km)07/15 22:00→22:35(-00:35)
―――[真鶴で心が折れた]―――
ゴール(303.6km )7/16 04:00→05:44(-01:44)
これを見る限り最初から最後までまともにクリアできていないことがわかります。
まあ、原因はいろいろあったのですが。
そんなこんなで走行記録を以下。
スタート申請時刻は7月15日(土)の8時。スタート地点の大船駅前までは2時間弱の距離なので300kmを制限時間いっぱいに使って走行するとゴールは日曜日の朝4時、帰宅したら6時になってしまうので日曜日はほぼ丸々潰れてしまうことも覚悟しなければならないけれど、それでも幸いなことに翌月曜日もお休みの3連休だったので敢えてこのスタート時刻。
伊豆300のコースは何度か走っていて、個人的にネックになるのは河津から天城峠に向かう登りで背中を陽に炙られることだと考えているのでその区間通過が午後になるように、またグロス16.5KPHで走れることを想定して達磨山付近で19時頃の日没タイミングになるようにという計算。
最終的にはいろいろ計算違いが生じたのだけれどまあそんな感じの走行計画。
が
のっけから計画から遅れてしまい、自宅を出発したのは予定より30分ほど遅い7時丁度頃。この時点でいろいろダメだったのだとあとから悟ることになる。
スタートは7時頃
遅れているのに定点撮影は外せない
『スタート遅刻許容は30分まで』というルールがあるのでそれまでに間に合えば良いと軽く考えたらたら流していたら向かい風のお陰で思いの外ペースが上がらず、なかなかギリギリなタイミングで大船駅付近に。うっかり曲がり角を一つ先に間違えてしまったので無駄な移動距離が加算されたこともあってスタート地点のコンビニでゲットしたレシートに刻印された時刻は08:29だった。いやあ、あぶないあぶない。
Startローソン鎌倉大船二丁目店
今回の相棒もこの子たち
そんなこんなで【パーマネント伊豆300】、30分遅れにてスタート。
<実走行ログ:2023/07/15>
事前に気象予報アプリ、Epic Ride Wetherで確認してみたところ、基本的に往路は河津までずっと強い向かい風、河津から先は概ね同じような強さの追い風基調になるはずだったので前半は我慢の走行だろうなと肚を括ってはいた。
相模湾もかなり荒々しかった
定点のサザンC
湘南大橋で28℃
思いの外気温が上がらないので助かる。
が
向かい風しんどい。
定点の相模川河口付近の連杭
これまた定点の大磯松並木のヤマモミジ
向かい風は予想通りの強さだったものの雲のお陰で日差しが遮られているおかげでそれほど気温は上がらず(とはいえ30℃前後)そこそこ走りやすい。というか向かい風のお陰で汗がすんなり乾くので自身の脱水に気付かない危険は増しているのでその辺のケアは慎重に。
曇っている割には富士山がくっきり見えた
旧吉田茂邸付近の坂上から。
小田原市街を抜け早川口からR135に入った途端、どうやら通り雨でもあったらしく、路面に降雨の痕跡。降雨直後ではなく路面はほぼドライに近い状態だったので走行に支障はなく、打ち水効果的に風が涼しくなってありがたかった。
早川漁港通過時に寄り道
通り雨の痕跡
ここも定点・真鶴道路(岩木橋)
真鶴から湯河原、熱海を抜け、いつものように迂回路を進む。
熱海城の直下、観魚洞トンネル
どんよりした空を背景にした熱海城
道のど真ん中にネコさま
バランスが悪い状態で撮ったのでピンボケしているけれどこちらが近づいても物おじせずじっとしている。そういえばしばらく前にここを通った時にもやはり同じように不動の姿勢で鎮座していたような記憶がある。
お昼時になったので何をいただこうかとあれこれ考えてみたけれど、あまり時間がかからないであろうラーメンにすることにして、静岡東部なので伊豆多賀の松福へ。
ラーメンと半チャーハンのガッツセット
メニューに『半』チャーハンってあったけどこれフルサイズでは
美味しかったので味には文句ないんだけど。
どうにかこうにか完食してリスタートしたものの、かなり胃が苦しくて辛かった。しかも結構案文濃度が高かったし走行もしているので満腹状態でも頻繁に水分を摂ることになり、更に苦しさに拍車をかけることになってしまい失速。この辺は翌週の【センテニアル400】に活かせる教訓となった。
今回ブルべ初投入のNew Gear
いつものショップ(SNELさん)でいくつか試していた中で、(これまでに被ったことのあるヘルメットの中で最もオレの頭の形状にフィットしたのではないか?)と思うくらい装着時のフィット感が高く、軽くてリーズナブルな価格だったので即買いした逸品。
松福で食べ過ぎてキツイとか言いながら、それでも間瀬には立ち寄る。
RAAMのカードが掲示してある
パイナップル大福を店内でいただく
大変美味しゅうございました
そんなこんなでようやくPC1に辿り着く。遅刻スタートなのにのんびり寄り道し過ぎな感あり。
PC1(79.9)セブンイレブン熱海網代店13:31着
さすがにしんどいので軽く飲料補給しただけで先を急ぐ(というほどペース上がっていない)。網代いくつかのトンネルを抜け、伊東に向かう下り坂を進み始めたところでいきなり「プシュー!」という空気が漏れる大きな音がしたと思ったら後輪が不安定に。実のところ自宅をスタートしてしばらく進んだところでCO2ボンベも携帯ポンプも携行し忘れてしまっていることに気が付き、DNSして引き返そうかとも思ったけれど強行していたのであったが案の定。チューブは以前パンクした時にパッチ処理したものを交換せずそのまま使用していたのでそろそろ本格的にヤバいかもと思っていた矢先。やはりこういう虫の知らせ的な予感は無視しちゃいかんのよね。
もうすぐ伊東市街だし、少々堪えたら自転車店くらい見つかるだろうと思って押し歩き始めたとき、ちょうど道路脇の作業場で自動車の吹付塗装をしている作業員さんが数人いたので折角だからと訊いてみた。
「すみません、この近所に自転車屋さんあったりしますか?」
「ああ、それならなんて言ったかな?こじゃれた感じの店が○○病院のそばに最近できてたよ。」
「近いんですか?」
「歩いても10分くらいじゃないかな?地図描くよ。この坂を下りて、、、」
と、年配の作業員さんが塗装養生に使っていた古新聞にサインペンで細かく略図を描き始めてくれた。それを見ていた若い方の人が「携帯持っているなら検索で見つかりますよ『宇佐美 渚サイクル』で出ると思う。」というので検索してみた。
「おお、ここですか!確かに近そうですね。」
「なんだよ、地図要らなかったな。」
「いや、そんなこと無いですよ、ありがとうございます!」
念のために電話を入れてから訪問しようとしてみたところ、そのお店は基本出張サービス対応がメインなのであと30分ほど遅かったら不在だったとのこと。なかなかスリリングなタイミングであった。
宇佐美のなぎさサイクルさん
店主は非常に気を利かせてくださる方でありがたかったし助かった。
先刻塗装工さんに伺っていたので「そういえばここって営業始めたの最近なんですか?」と問うたところ「いや、お店の改装はしたけれどかれこれ7年くらいここで細々とやってますよ。」とのことだった。
走行中、再度のパンクを懸念して携行していたチューブは使わずそのお店で購入し、同様の理由で携帯ポンプも購入しておいとま。本当にありがというございました。
お店までの徒歩移動とパンク修理で3、40分ほどロスしたところでリスタート。スタート地点への遅刻も含めてトータル一時間以上無駄にしている計算になるけれど過去の走行実績を鑑みたら問題は無かろうと軽く考えて進む。
手石島を左手に眺めつつ
定点・富戸からの眺め
向かい風だったし日差しは無いし、でおそらく錯覚していた面もあるのだろう、かなり消耗した感覚があったので伊豆高原のコンビニに入って小休止。
ガリガリ君休憩
『それほど暑くは感じない』とはいえ、全部を食べきる前にガリガリ君が溶け出して滴るくらいには気温が高かった。この辺、きちんと自身の体調を把握できていなかったけれど後から思うにかなり暑さにやられてしまっていたようである。
赤沢のライオン岩
定点・伊豆稲取
曇っていたからゆえの油断もあり、更に想定していた以上に向かい風が強くダメージが大きく、思っていたようなペースでは進めないまま河津町に突入。当初計画より2時間近く遅くオレンヂセンターへは閉店間際の滑り込み。
どうにか間に合ったウルトラ生ジュース
坂道を下って河津から内陸に向かって北上。予報ではここから追い風になるはずだったのに坂道を下っている最中に風向きが変わった感じがある。なんでや!?しかも行く手の空模様が何やら怪しげ。
イヤな予感のする山間部の空
PC2(135.6)セブンイレブン河津下佐ヶ野店17:28着
ここでもマージンが拡大できず、予定より2時間ほど遅れたままだし15KPH換算でも30分ほど。
長居せずリスタート。このコースはここから先天城峠、達磨山、熱函道路と登り坂が続くので本来ならこの時点で1時間ほどはマージンが欲しいところだったものの思い通りにはいかないもので。まあ遅刻もパンクも無ければ概ねそのくらいのマージンが作れたはずなので自業自得。
お久し振りの河津ループ橋
と、思ったけれどいうほど久し振りでもない、
半年前に通ったばかりだったというオチ。
これは久々に目にした気がする
えっちらおっちら登り坂を進む。事前想定よりは遅いけれど、否、遅いからこそなおのこと日差しは全く影響しないので身体が楽。っていうかそもそも曇天だったから背中に受ける直射日光は関係なかった訳で、この辺は結果論でしかないとはいえ計画した身にはせっかく考えたのが無意味だと突き付けられたようでそこそここたえる。
二階滝バス停手前でこのくらい
(涼しくて快適♪)とか思っていたのはほんのわずかな時間。天城トンネルに向かって登って行く間に徐々にポツリポツリと雨粒が落ち始め、七滝最上流部となる遊歩道入り口付近からしっかりとした本降りの雨に。涼しいといえば涼しいし、かなりクールダウン出来て嬉しくもある。
榾場(ホダば)の滝
本降りの雨に打たれつつ坂道を登っていたら一人のサイクリストが反対車線を下って来たのでお互い大声で「お疲れ様です!」と声を掛け合う。
しっかりとした本降りの天城トンネル
トンネルを抜けてもしばらくは本降りの雨。特に道の駅を通過した頃がピークで暗くなり始めたウェット路面のダウンヒルを雨滴をアイウェアに受けて視界がよろしくない状況で駆け下りるのはなかなかにおっかなびっくりで思いの外ペースが上がらず。それでも浄蓮の滝を通過する頃には雨もほぼ上がり、路面がセミウェット→ドライに切り替わったのでロス分をリカバーすべくひたすらくるくる回す。
気分の良いダウンヒルが終わり、進路を西向きに変え、今回のコース最高地点である西伊豆スカイライン達磨山付近を指して再び登りが始まる。コース上この先駿河湾岸に出るまでコンビニが全く無い区間となるので最終コンビニに立ち寄り補給を済ませ、いよいよ西伊豆スカイラインを指して長い坂道を進む、まずは船原峠へ。進むにつれ湿度が高くなり汗と湿気で全身ぐっしょりとなりながら淡々と進む。徐々に霧がかかり始め、船原峠上の跨道橋で西伊豆スカイラインに合流する頃にはすっかり霧の中。
西伊豆スカイラインを達磨山に向けて登り始めたころには風も強くなりはじめ霧で視界が悪い上に風に煽られておっかなびっくりの走行。霧が濃いところでは視程が10m歩かないか、センターラインの白線が一本ずつしか見えないような濃霧。
ライトでホワイトアウト
前照灯の軸を下向きにしておかないとハレーションを起こしてまったく見えなくなる。
どうにかこうにか達磨山を通過し、戸田峠に向かう下り坂を進むが相変わらず霧が濃いため視程が極端に短いおっかなびっくりのダウンヒル。左右ブレーキレバーを目いっぱい握ったままで極力速度を殺した状態でないといつ道路から外れて飛び出してしまうかわからない恐怖心を抑えつつ。
PC3(181.3)戸田峠バス停&ブルベカード21:18
どうにかこうにか辿り着けた戸田峠で証跡撮影を済ませ、更に下る。この先は路面が荒いので晴れていても夜間走行はおっかなびっくりの区間なのだけれど多少和らいだとはいえ相変わらず濃い霧の中。
街灯はハレーションを起こしている
おっかなびっくりの下り、ちょっとした登り返しの後ようやく霧が晴れたダウンヒルでペースを上げる。駿河湾岸に出てからは緩い追い風基調で沼津市内に向けて東進、北上。
PC4ローソン沼津下香貫店22:35着
ここでも30分強のビハインドだったけれど過去の走行実績を考えたらゴールクローズには十分間に合うタイミング。残る坂道は熱函道路だけれどこれまで何度か走った経験があるしそれほど相性が悪いと感じる坂道でもない。
という訳でそこそこ軽い気持ちでリスタート。
狩野川を渡る徳倉橋
大好きな佇まいのトラス橋
概ね追い風基調の上り坂を淡々と進む。さすがに予定よりも相当遅れてしまっていたし、雨の天城峠と濃霧&強風の西伊豆スカイラインで相当消耗していてかなり眠く思うようにペースが上がらない。
どうにかこうにかピークの鷹ノ巣山トンネルを抜け、急坂を下って熱海市街を抜けて真鶴まで辿り着いたところでゴールクローズまで約3時間。残距離は60kmほどなので普段の体調なら問題なく時間内にゴールできるタイミングだったものの眠気がピークで危険だと判断し、時間内ゴールを諦めて真鶴駅脇のベンチで長めの休憩。
真鶴駅脇ベンチ
煌々とした照明に照らされているので熟睡はなかなかし辛いけれど目を瞑ってじっとすること小一時間で随分すっきりしたのでリスタート。かなり強い西風が吹き始めていたのでここで仮眠していなかったら時間内に余裕で帰着できたかもとか思ったけれど、走り始めてみたらディープリムが風に煽られてかなりふらついたので眠気を感じているときに走っていたら事故を起こしかねなかっただろうと思い直した、
<実走行ログ(再開後):2023/07/16>
時間を気にせず安全第一での走行。真鶴で仮眠したとはいえ眠気が断続的に訪れるので都度コンビニに立ち寄り小休止。明け方前から気温がかなり上がって来たので水分補給も必要なのでかなりの頻度でコンビニに立ち寄りながらの走行。
湘南大橋付近で日の出時刻
この時点でかなり気温が高い
稲村ケ崎から
追い風基調ながら風向きが安定せず巻き気味なので強風に煽られて時折ふらつきながらの走行でおっかなびっくりながらもどうにかこうにかゴールに帰着。
Goal303.6)ローソン鎌倉大船二丁目店05:44着
結局1時間44分遅れの帰着となったが、ちょうどスタートの遅刻分と真鶴での仮眠分を足すとこのくらい。
かなり気温が上がって来たのでゆっくりと休憩を取りながら自宅までの約35kmを走って約2時間。
最終ゴール07:47
翌週の【開催100周年記念400】に向けた暑熱順化と登坂練習のつもりで走行した300だったので認定よりも完走することを第一に、加えてコンディション確認・調整のつもりで走って、翌週の【BRM722たまがわ400奥久慈】は気象条件に恵まれたこともあって無事完走できたので概ね目的は達成できた感じで認定は逃したものの有意義なパーマネントなのでした。
挨拶がわりに気が向いたら押してやってください。

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