夜明け前の冷え込みのなかスタートを待ちながらツイートしたり周囲の状況を撮影したり。

ようやく日が差してきました。
日の光が暖かい。

スターターはスケーターの安藤美姫。
強化合宿等で馴染み深い土地とのこと、そういえばジュニアの選抜合宿とかここの地でやるらしいしね。
”(肖像権的に)撮影はご遠慮ください。”というアナウンスがあったけれど、まあこのくらいなら誰が誰やら判別できなかろう。
※という素人判断は果たして正しいのか?差し障りがあるようなら即消しするけど。時間通りに号砲が鳴り響き、一斉にスタート。
スタート直後は6分台前半のペース。
昨年よりかなり遅いペースだったがずっと走り込みができなかったことを考えるとこれ以上のペースアップはリスクが高いと判断。
しばらくは順調にペースを守って走っていたのだけれど、ここで微妙に腹具合が思わしくなくなるという問題発生。
スタート直後なので仮設トイレもなく、緊急避難的に
八ヶ岳グレイスホテルロビーのトイレを借りることにした。
※ここは大会終了後の入浴もさせてくれる。
2、3人ほど並んでいたが最終的には15分から20分ほどのタイムロスでどうにかおさまったものの既にほとんどのランナーはおらず、ほぼ最後尾。
そんな状態だというのに、というかそんな状態だからこそ人がいなくて待ち時間がないからその気になったとも言えるのだけれど『希望の鐘』で記念撮影なんかしたりして。

ボランティアスタッフの方が快くシャッターを押してくださいました。
ところがこの後、撮影待ちの選手が数名いたので慌てて降りようとしたせいか、紐の牽き方が悪く
鐘が鳴らず仕舞いであったのだ。のっけから先行きを思いっきり暗示していたようで。。。


小海線沿いから眺めた八ヶ岳(左)と
八ヶ岳林道入り口付近から眺めた富嶽(右)
八ヶ岳林道に入る。
ここからはひたすら登り区間でダート。
昨年は終盤、馬越峠の登りで無理をした影響もあって後半1/4で脚が売り切れてしまったことを反省点として今年は登りで絶対無理をしないというのが目標だった。登りでは歩き、下りと平地で走る。
結果として狙いは悪くなかったようには思うが全体のペースが遅すぎた。とはいえこれはまあ練習不足が最大の要因なので来年以降の挑戦に際してはもっと練習を積んだ上で今回の基本方針を踏襲すれば完走はあ可能だろう。

八ヶ岳林道ダート区間。
記憶にある昨年の状況よりも荒れているような気がした。非常に走りにくい。

いかにも大自然。
林道脇の溝の中には白骨化した鹿(?)の遺骸が。

ダートの状況。やはり昨年より荒いと思う。


抜けるような青空に真っ白な雪を頂く山の偉容が映える。


コース最高地点とそこからの富嶽の眺め。

八ヶ岳伏流水、冷たくて非常に美味。

ブドウ、イチゴも豊富に揃ったエイド。
このエイドを通過したときにSNSで繋がりのある
KUMIちゃん(巧くん)に声を掛けられた。
軽く立ち話や記念撮影の後、防寒対策を解除していた巧くんを置いてわたしが先行してリスタート。
彼とはその後何度かエイドで行き会うようになる。
ピークを越えてからコースは下り基調。

走りにくいダートの下りもようやく終わり。

昨年と同様ここで一旦停まって靴の中に入り込んだ小石を取り出す。
稲子湯温泉エイド今年もこちらでお汁粉をいただく。

青空の背景に白樺の白い幹が映える。

自転車ならうれしいけれどランだとあまり嬉しくない勾配の下り坂。
当初漠然と思い描いていたプランでは八ヶ岳林道の上り区間は極力走らずに脚を温存し、下り基調に切り替わったところからペースアップし、稲子湯辺りでほぼイーブンペース(8m24s/km)に持っていこうというものだったが結局稲子湯ではまだ借金生活から脱却できずにいたので若干焦りつつ第一関門へと向かった。
・第一関門:八峰の湯42km(6時間)ここでようやく借金返済ができた
(っていうかできなきゃ足切り食らってるw)のだけれど当初の思惑ではこの辺りで1.5~2時間弱くらいは欲しかったのでかなり心許ない感じではあった。
42kmコースのゴールでもあってごった返していたので特に補給することも無く先を急ぐ。
まだしばらくは下り基調のコースが続く。


・第二関門:小海町公民館50km(7時間)
※中央の画像はのりぞー氏からの頂き物丁度中間地点、マージンは約18分。
そばの順番待ちをしていたら
のりぞー氏が撮影したスナップに映りこんでいたw
この時点ではわたしはのりぞー氏に気付くことなくリスタート。

リスタートのタイミングが丁度同じくらいだったハンディキャップランナーと伴走者。
この過酷な条件のウルトラマラソンにチャレンジしようというハンディキャッパーの強さに感服。
伴走のミニーコスプレのランナーは
小江戸大江戸200kでも見かけたウルトラマラソンでは有名な方だったりする。
途中、私設エイドでビールをいただく誘惑に打ち勝ち
(昨年もそうだったw)つつ
北相木村役場に向かう片道5kmほどのコースに入る。
先行したランナーと擦れ違える唯一のポイントで、後半になってからのスライドはかなり気持ち的にはありがたい。
まず
110さんとスライドし、次に
きくちゃん&さとちゃんの二人、
ゆうこりんともスライド。
皆さんお速い(^^;
そんなこんなで折り返し点、時間制限の無い北相木村役場前に到着。

・59km地点:北相木村役場最後尾に近いおかげで補給物資がかなり寂しいことになっていた。
どのエイドでも必ず梅干を一個つまんで口に放り込んでいたのだけれど、暑さのせいでかなり梅干がハケてしまい、
梅干自体が無くなってしまってシソしか残っていないというところも少なくなかった。
軽くドリンクで補給した後水を被ってリスタートしようかと思ったところで声を掛けられたので振り向いてみたらそこには
のりぞー氏が立っていた。
いくつか言葉を交わした後、わたしが先行してリスタート。
彼も暑さに相当やられてしまったらしくDNFをほのめかしていたけれど、結局この後第三関門まで走ったそうである。


昨年もお世話になった私設エイド。
おばちゃん、おばあちゃんたちが冷たい麦茶や水、お漬物などを振舞ってくれる。
・第三関門:滝見の湯71km(10時間15分)マージンは約14分
71㎞にエントリーしていた人たちはここでゴールなのでにぎやかなアナウンスが響き渡る。
ここでもそばをいただき、馬越峠に備えようとしていたら後ろから
かのちゃん(110さんの奥様)に声を掛けられた。彼女は今回出走はせず応援に回っているのだそうで。
※ちなみに彼女相当速いですw皆さん順調に進んでいるそうで、これからゴールでのお出迎えに移動するのだとか。
軽くいくつか言葉を交わした後リスタート。
エイドで追いついてきた
巧くんもしばらくは一緒だったがいつのまにかわたしが先行する形になって以後はその姿を見なかった。後から聞いたらそのあたりでDNFしたらしい。


いよいよ後半のハイライト、馬越峠に踏みる。
昨年はこの辺りでかなり調子が上がって来て、やめときゃ良いのにランで登り切ってしまったために峠のピークから先完全に脚が売り切れてしまった苦い思い出があるのでできる限り歩いて登って体力を温存したいところではあったけれど残時間を考えるとランとウォークの組み合わせで行かないとかなり厳しい。

・第四関門:馬越峠79km(11時間40分)ここでのマージンは4分しかない。
それにしても我ながら良くこの関門に間に合ったものだと感心した。
次の関門は8km先で与えられた時間は54分。
下り基調だとはいえ80km走った後に7m/kmを切るペースで押さないと間に合わない。
ここから先は脚の温存がどうのと緩いことを言っていられないのでとにかく可能な限りのペースアップ。
下り基調だけれど勾配自体がなかなか厳しいので思うようにペースが上がらない。
それでもどうにか坂を下り終え、川沿いの道を関門に向けて走る。
前方に
緑のデカフォレストゼッケン(=過去10回以上の完走経験の証)を付けた参加者が歩いていて、わたしが追いつき、追い越そうとしていたときに声を掛けて来た。
”正直ここから間に合わせるのはかなり厳しいですよ!?””行ける所までは押してみます!!”しばらくして後ろから近づいてきた足音が。
馬越峠で見かけたランナーが横に並んだので
”ギリギリですねえ!”なんてなことを話しつつ。
・第五関門:川上村原公民館87km(12時間30分)最後は待ち構えていたスタッフさんたちの秒読みの中猛ダッシュで数秒残しのギリギリ隊。
どうにか間に合いはしたものの、この先時間内ゴールを果たすには残りの13kmを90分で走りきる必要がある。
ここも7m/kmを切るペースで押さないと間に合わないのだけれど、完全に下り基調だった第四→第五に較べて第五→Finish区間はアップダウンが続く道なのである。
なかなか絶望的な状況ではあったものの、関門に一緒に飛び込んだランナーと
”奇跡のゴールを演出しちゃいましょう!”と、走り出す。
さすがのわたしもこのエイドでは飲み物以外は受け取れず、うどんを食べ損ねてしまった。残念無念。
リスタートしてしばらくは6m30s/km前後のペースで押せたのだけれど川上から野辺山に向かう長い登り坂で脚が止まってしまい、坂を登り切って畑の中を進んでいてもペースが思うように上がらず、むしろ徐々に下がってしまってリカバーも出来ずにズルズル。

残距離7kmで残時間40分となった時、さすがに完走は諦めた。
ここで心が折れてしまった瞬間、それまでナリを潜めていた足裏のマメやら足腰を始めとした全身の筋肉やらあちこちが一斉にその存在を声高に主張し始め、走り続けることを断念。
それでもまだ時間は残っているので行ける所までは進もうと、日が落ちて冷え込み始めた畑の中の一本道をとぼとぼ歩き始めたが程なくすると背後に気配を感じたので振り向いて確認してみたらDNF者回収用車両がゆっくりと徐行で付いて来ている状態だった。
すぐにでも乗せてもらいたい気持ちも若干(?)あったものの、とにかく制限時間いっぱいまでは進もうと歩き続ける。
95kmポイントを過ぎて数メートル進んだところで背後の車両がヘッドライトを点灯し、わたしの真横に付いた。
ここでタイムアップ。
・DNFポイント:95km(14時間)わたしを回収した後数人を回収した車両はそのままゴール地点まで。
途中で回収された人の中には最終関門を一緒に突破した人もいて
”坂道で心折れましたよ、やっぱり。”と苦笑い。
※初参加だという彼に、最終関門後の坂道で心が折れなかったら奇跡が起こせると教えていたwその後、会場に到着してそばをいただいていたらきくちゃんに発見される。
彼も110さんもさとちゃんもゆうこりんものりちゃんも、皆さんしっかり完走してメダルをゲットしていたのが眩しかった。
練習不足だったり走破プランの失敗だったり、色々自業自得なあれこれがあったのでDNF(途中棄権)という結果は致し方ないと受け入れられるけれど、やはり完走できなかったという事実は悔しい。
強いて挙げれば途中関門で引っ掛かることなく最終関門まで突破できたことが救いか。
コストとスケジュール的な問題で来年の参加は今のところ白紙ではあるけれど、いつか必ず今回の借りを返しに行かないとね。
<反省点色々>・練習不足:大会前一か月で走れた距離は5、60㎞程度しかなかった。
・登りでペースを落とし過ぎ:昨年馬越峠の登りを終始ランで行ってしまったためにその先で脚が動かず酷い目に遭った経験を生かしたつもりだったが、あまりにもペースを落とし過ぎ。登りをずっと歩いてしまったけれどもう少しランがあっても良かった。
※皮肉なことに終盤まで登りで走らなかったお蔭で馬越峠の登りはランとウォークを半々くらいにしなければ間に合わなくなった。・野辺山の朝晩の冷え込みを甘く見過ぎ:車中泊する際にはシェラフかブランケットが必要。
この辺は忘れないようにしておかないと。
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