【雨の雁坂峠は】第19回雁坂峠越え秩父往還145kmウルトラマラソンDNF記録【田んぼでした】
2016.09.19 Mon 22:55 -edit-
実施日:2016/09/18/05:00→21:21
一昨年、勢いでエントリーしてしまってエントリー後に詳細を知るにつれて後悔してしまったもののどうにかこうにか時間内に完走できて永久ゼッケン(24時間で完走できると永久番号が付与される、わたしは592)をゲットした雁坂峠越えに二年ぶりに挑むことにしました。
ここのところ練習も思うようにやれておらず、佐渡でも情けないDNFだったのでモチベーションは非常に低め。
それでも折角エントリーしたのだし、雁坂峠を越えて秩父くらいまでは行きたいな。。。と、甘い考え。
ところが肝心かなめの前泊の宿を押さえ忘れてしまいあわや宿無しDNSとなりそうなところをどうにか割高ながら宿を確保。例年この三連休が開催日で行楽シーズンなので甲府市内の宿はあっという間に埋まってしまう。
この大会は前日受付のみで、受付後の競技説明会不参加者は問答無用で棄権扱いとなってしまうので近在の参加者以外はまず前泊宿の確保が大前提。来年は忘れずに宿を押さえよう。
ちなみに翌朝集合場所に向かう途中、駅構内でマットを敷いて寝ていた参加者を数名見かけた。
もともとの計画なのか、はたまた宿が取れなかったのか。


前日17時-18時30分までの競技説明会、スタッフ紹介他。
今回、お仲間が参加しているかどうかの確認もしなかったのでそのまま一人で宿に移動し、軽く飲み食い。
翌朝の朝食用におにぎり等を買い込んで部屋に戻り、22時頃には布団に潜り込んで就寝。起床予定は3時。
時間通り3時に起床。
あれこれ準備を整え、3時半過ぎにホテルをチェックアウト。
まだ真っ暗な甲府中心部を駅に向かって歩く。
集合場所/スタート地点は駅北側。

北口広場には三々五々集まってきた参加者の姿が。
受付を済ませ、荷物を預けたところできくちゃんに遭遇。
顔の広い彼が通り掛かる色々な人に声をかけたりかけられたりしているのを眺めていたらさとちゃん登場。
今年は参加者として走るのだそうである。
大会スタッフさんとあれこれ状況について。
今日は雨どうですかね、このまま持つってことないかな。
まだしばらく持つかもねえ。
山はダメっすかね。
このまま三時間くらいは持つだろうけれど山は間違いなく降るね。
ほぼスタッフさんの予言(?)通りになったのであった。

スタート前の簡単なブリーフィング。
エントリー270余名に対してDNSの聯絡があったものが20数名、前日の説明会に参加したもののこの場にいない(=寝坊)のが二名とのこと。やらかす人ってやっぱりどこにでもいるものでw
定刻通り5時丁度、近隣の問題もあるので号砲ではなくホイッスルでレーススタート。
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序盤はきくちゃんとあれこれしゃべりながら並走。
”オレ、三年前から毎年参加してますけど四回とも毎年コース違いますからね。”Byきくちゃん
なるほど、そういえば二年前わたしが参加したときは本来ならそれまでと同じコースだったはずだけれどコースの一部ががけ崩れで通行止めのために1.2km迂回するコースだったっけ。
それ以降は山梨側の林道の使用許可の問題で昨年は雁坂トンネルの非常通路を使用しての開催、今年はいったん計測をストップしてバスで雁坂トンネルを抜け、その後計時を再開するという変則スタイル。バスはピストン輸送で約15分に一本の割合で運行予定、トンネル移動の所要見込みが約15分。このためのロスタイムとして各自最大60分までが認められるものの、それを超過してしまうと失格となる。
”今回のバス移動って最大で一時間まで活用できる途中休憩だと思えばスゲー楽ですよ。”Byきくちゃん
”脚冷えて固まらないかなあ。”
わたしはこの『バス移動』に対してかなり不安を覚えていたけれど、結果としてかなりプラスに働いてくれた。
スタートから最初の関門までのロード区間35㎞はなるべく後半に余力を残したかったのでペースを抑え気味に走っていたら15kmを過ぎたあたりからきくちゃんから離され始めて以後は単独で進むことになった。
コース上最後から二番目となるコンビニである隼橋交差点にあるファミマに立ち寄りトイレ待ちの列に並んでしばらくしたら後ろからさとちゃんに声を掛けられた。
用を済ませて表に出たらちょうど彼女たちもリスタートするところだったので一緒にリスタート。
あれこれ話しながらだったけれどいつの間にかさとちゃんが一人で先行する形に。
時間を見てペースを確認しながらなるべく抑え吟味で走行。
ペース配分は暗算でざっくり計算しなければならないところが面倒くさい。
910XTめ。。。
しばらくすると後ろから、先ほど先行したはずのさとちゃんに声をかけられた。
ファミマでは混み過ぎだったのでパスしたトイレ立ち寄りを途中のGSで済ませたらしい。
しばらくあれこれ話しながら並走したのち、わたしが上り坂で歩き始めたところでさとちゃんが前に出て先行していった。
彼女、最近相当走力をつけているようだしもうちょっと練習を重ねないとこの先何度もこういうシーンに出くわすよなあ。
第一チェックポイントは例年広瀬ダム先のふるさと記念館だったけれど、今年は雁坂トンネルを通過するバスが待機する場所が必要なのでそこから約2km先の道の駅みとみに変更になっていた。
広瀬ダム手前から雨が降りはじめ、道の駅に到着したころにはすっかり本降り。
<CP1:道の駅みとみ(35.0km)10:20着(Close 10:30)>


エイドでおそばを二杯お代わり。
右側の画像が今回の輸送バス(二台体制での運行でこちらは小さいほう)
運営スタッフに聞いてみたところ、やはり山の上のほうも思いっきり降っているそうである。
しばし悩んだのち、今回初使用となる山歩き用のレインウェア上下をザックから引っ張り出して着込んだ・。
もともとは防寒も兼ねて小江戸大江戸用に調達して、いまだに使う機会がなかったもの。
体温低下を防いでくれた上に山道のぬかるみで何度となく転倒した際にケガ防止にもなり結果的にこのレインウェアを着たことが大正解であった。最終的にゴール地点まで着たまんまだったし。
それにしたっていくら『抑え気味』とはいえClose10分前ってのはあまりにギリギリ隊すぎないか。
バスに乗り込み雁坂トンネル、奥秩父トンネルを通過してリスタート地点の『出会いの丘駐車場』へ

ここから計測リスタート。
ガスって真っ白。
出会いの丘駐車場から豆焼橋を奥秩父トンネル方向に戻り、トンネル向かって左にある林道から黒岩登山口へアプローチ。
この道はトンネル開通前には登山道国道として存在していたそうである。
※参考⇒『国道を旅する』内コンテンツ【国道140号雁坂峠(1)】

豆焼橋から、雁坂トンネルと奥秩父トンネルを結ぶ雁坂大橋を眺める。


ガスっていても林道ならそれなりのペースでしっかり進める。

林道終点に登山口の標識。
登山口入口と書かれた脇に『自転車通行不能』と書かれている。
『不可』ではなく『不能』ってことはチャレンジしてみても良いってことか?いや、しないけど。

登山道はすでに200人以上の先行者(股間の中華キャノンをぶっ放すあのロボットではない)がいい塩梅にかき回してくれていてかなりぬかるんだ状態。
それでも登り緩斜面だったからこそ撮影する余裕もあったけれど、これが下りになると足を突っ込めば2、30㎝は優に沈み込むぬかるみだったり幅2、3mで奥行き10mほどの表土をこそげ取られてしまってどこに足を置けば良いかわからない粘土の斜面だったりして、さながら風雲たけし城かお笑いウルトラクイズかといった有様だった。


登りはまだ余裕があった。
当初懸念していたバス移動時間帯がプラスに作用して、雨対策で着込んだレインウェアのおかげもあって身体があまり冷えずに脚だけが戻ってくれた感じ。
ここまで脚が戻るなら最初のロード区間でもう少し頑張っても良かったと思ったくらい。


それでもところどころハードな箇所が。
倒木を切り込んで作った通路とか丸太で作った通路とか。
これ、本当にトンネル開通前には国道指定だったのか?


先述のサイトで紹介されていたトイレを通り抜ける登山道。
あいにくと小便器利用者がいたので外観のみの撮影w
一昨年のコースではこの林道は通らなかったのでこのトイレの存在には気付かなかった。
っていうか、トイレを通り抜ける登山道(国道)の話は知っていたけれどそれが雁坂峠だったとはまったく覚えていなかったのであった。

登りだけで足元はこんな感じ。
下りはここまでの倍の距離がある上に好天時でもがしんどい下りトレイルがあるというのに。。。(死)

ASの雁坂小屋で軽く補給を済ませてリスタートしようとしたらちょうどさとちゃんが峠から降りてきたところだった。
峠まで約1kmのトライアングルコース、30~40分くらいの遅れか?
雁坂小屋から雁坂峠まで、時計回りに三角形を描くようにコースが設定されていて、まずは雁坂峠を指してリスタート。この辺から基本的には単独走行になる。

登りで一人かわしたら前方には誰もいない。
ミスコースしたのではないかと一瞬焦るけれどぬかるんだ足元に多数の足跡が残っているので間違っていないことを再認識できた。唯一といっていい雨の恩恵。
<CP2:雁坂峠(44.8km)14:20着(Close 15:00)>


真っ白にガスって雨が降っている中スタッフさんが一人待機していて通過時刻のチェックをしてくれていた。
本当にご苦労様です、ありがとうございました。
CP1で10分しかなかったマージンは見かけ上ひとまず40分に拡大。
※計時ストップのロスタイム次第で値が変わるため、正しいマージンがわからない。
それなりのペースアップはできているようなのでちょっとほっとした。
峠から雁坂小屋まで降りて、今度は川又登山口に向けて下り始める。
一昨年走った時には好天だったのも関わらず、とてもじゃないけれどわたしのスキルでは走れないくらいに勾配のきつい下りがあちこちにあったので今回は最初から嫌な予感しかしていない。
雁坂小屋から北方面に進む道は、それでもすぐには下りとならずに若干登り基調。
小屋を出てからずっと水供給用のホースが登山道沿いに設置してあるのがまぎれもない証拠。


約1km進んだところで昇竜の滝を横断。
右画像の中央やや右寄りに見えるのが雁坂小屋用の取水口なので少なくともあの場所は雁坂小屋よりは標高が高い位置にある。

鎖の張ってあるガレ場を通ったり。
ここから先の悪路は、とても撮影する余裕が湧かないほどひどいもので、珍しくこのわたしが一枚も記録を残していない。
我ながら本当に切羽詰まっていたのだなあ、と。
ぬかるみに足を取られて何度転倒したことか
粘土質斜面で足を滑らせて何度滑落しかけ(というか、数メートルは実際に落ちている)たことか。
時に本当の意味で半べそになりながら、這う這うの体で川又登山口まで降りてきてようやく目の前に現れたロード区間にホッとしながら川又CPを指して下り坂を進む。
想像以上に脚が残っていて走れるのが何となく意外。
<CP3:扇屋山荘(川又)(54.9km)17:39着(Close 18:30)>


ここでは今回ボラスタッフとして活動していた某居酒屋の女将が待機していた。
補給食のカレーライスとスープ、食後にフルーツポンチ
相当苦労して降りてきたので何とかマージンはキープしたまま。
天候さえ問題なければさすがにトレイル初心者の私でももう少しマージンを拡大できていたはずだと思うのはやっぱり潔いとはいえないよなあ。
ここから次のCPである秩父鉄道三峰口駅までは約20km
クローズ時刻は21時なので下り基調のロード20kmを三時間。
どうにかなると踏んでリスタートし、栃本関所跡までの登りを川又CPを一緒にリスタートした参加者と雑談しつつ歩いて登ってピークに差し掛かったあたりからラン。
思った以上に脚が残っていて自分でも驚いたけれど、とにかく自分でも想像していなかったペースで快調に進んだ。
途中で同行者が遅れたので雁坂の下り同様単独行となった。
それでも一瞬”戻った♪”とぬか喜びした脚は10数キロ走った時点ですっかりい売り切れてしまい、結局三峰口駅到着は関門時刻の21時を21分回ってしまったところ。
<CP4:三峰口駅(秩父鉄道)(75.6km)21:21着(Close 21:00)>

関門時刻は21時ではあるもののj実際にバス移動のロスタイム次第ではオンタイムになる可能性もあるギリギリ隊なのでリスタートして次のCPを目指すという選択肢もあったけれど、この先秩父まで進んでもすでに終電はない時間になる。
スタッフが運用している収容車での移動も考えたけれど、一般の商業イベントとは違って運行される台数も限られているし、何より今回の雁坂峠の状況を鑑みたらかなりの数のDNF者が予想されるのですんなり乗せてもらえるかどうかも分からないのでここでやめて電車で撤退したほうが良い。
幸いにして21:57発熊谷行きに乗れば寄居乗り換えでゴール最寄りの川越市駅まで行ける。
こんな大人の判断で以後を諦め撤退することに。

電車までまだ少々時間があったのであまりもののエイド食をあれこれいただく。
そうめんは三回ぐらいお代わりした。


切符を購入し、電車乗り込む。
エイドのスタッフから”シートに腰掛けるならこれを使ってください!”と、言われた段ボールを敷いてシートに腰かけうとうととまどろんだらあっという間に寄居。
そこから小川町での乗り換えを挟んで川越市駅に到着したのは日が改まってからのこと。
駅から歩いてゴール地点である川越温泉まで移動して預け荷物を受け取り、その後はひたすら温泉に浸かって風呂上りにビールを。何度か風呂に入りなおしたりしつつ時間をつぶし、5時を少し回ったところでゴール地点を確認しに行ったらちょうどきくちゃんが靴を脱いだりテーピングをはがしたりのゴール直後作業をしているところに出くわした。
さすがベテラン、余裕の完走。
川越温泉は6時から8時までロッカールームを含めて浴場使用ができなくなるため混雑するので、無駄にスペースを取ってしまう人間は邪魔にならないように早々に退散してサクッと帰宅。
この四年間、一度として同じコースでも開催がなかったこの大会(とはいえ一昨年はがけ崩れという自然災害の影響)なので来年どうなるか先行き不透明ではあるものの、開催されるようならやはり参加してみたいと珍しく強く思った。
現状は一勝一敗のイーブン。
次回はきっちり完走して勝ち越すことを心に誓いつつの帰路。
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