【試される大地で】AH2400 走行記録-概要【試されまくり】
2018.08.28 Tue 12:10 -edit-
札幌から石狩に抜け、海沿いのオロロンラインを北上
強く照り付ける日差しのもと約40kmほどもある無補給区間を走り抜け
浜益のセコマでようやく一息ついてリスタートしてからほんの3kmほど。
走行ログによれば1288.8km付近でディレイラー本体が破断するという
およそ想定外のトラブルに見舞われた。
この時はこれで残り1100kmを走れるとは正直思わなかった。
普通走れるなんて思わないよな?
関連記事:AH2400完走記録-00~
既にゴールしてから10日ほどが経過しようとしています。
普段のわたしならゴール直後に概要エントリを立ち上げてみたりするものですが
今回に関しては少々事情が特殊でして。
AH2400完走後に札幌に居を構えるチコリンさんの元でごろごろさせていただき、その後新潟に渡ってツールド妻有に参加、その日の晩にようやく帰宅という流れだったのでまったくPCに触っていないしそもそも画像整理が覚束ない。
そもそも徳之島トラ本番に関してのエントリが書きかけのまま放置プレイ状態なのでそちらも片付けたいけれどAH2400も療養生活@チコリンハウスもツールド妻有もネタとしては色々まとめたい…と、有限な時間に対して要望だけが上積みされている感。
あれもこれもと焦っても結局何もなせずに終わってしまうので取り敢えずはAH2400に関してのざっくりとした概要をば。
AroundHokkaido(AH) 2400とは、北海道帯広市を発着点としてほぼ北海道の海岸沿いを時計回りに一周する2400kmのコースを制限時間215時間11分で走ることが認定条件となるブルべでもちろん日本国内で開催されるブルべとしては最長距離となるRM認定走。
50名の参加枠はエントリー受付開始直後に瞬殺で埋まってしまったという、いったいぜんたいみんな頭の中どーなっているの?というイベントです。
※お前が言うな案件
そんな歴史的イベントにどうにかこうにかエントリーすることが叶ったものの、まさかの台風接近で出走できなくなるのではないかという懸念を抱きつつではありましたがどうにか飛行機は飛んだのでありました。
台風接近に伴う風雨の影響が懸念されたものの
わたしが予約した羽田⇒帯広便は無事定刻通りの離発着。
※大事なことなので強調してみました。
個人的には約15年ぶりの帯広なのでまずは豚丼を。
デザートにはけーこ隊長絶賛の六花亭サクサクパイを。
ホテルのチェックインやら持参を忘れた小物類の調達やらを済ませたりしてから前日受付&参加者ミーティングが行われる会場、とかち館へ。
参加者ミーティングと今回のブルべカード表裏。
さすがに2400kmとなると記載されている項目が多い。
ミーティングが終わって有志で前夜祭。
生ラムブロックのジンギスカンとか焼きめしでカーボローディングとか。
明けて8月10日、運命の日。
ぱらぱらと雨のそぼ降る生憎の空模様。
帯広市内は札幌同様道路が縦横に格子状に計画的に通っているので行動しやすいはずだったものの、JRの線路だけは縦横の格子の中に斜めに飛び込んできているのでパッと見東西南北を誤りやすい(オレだけか?)。案の定この日も南北を間違えて無駄に走ってしまったためスタート前の集合写真撮影には間に合わなかった。まあスタート時刻丁度位にはスタートできたので良しとしよう。
そんなことを考えながら進んだところでリュウさんを先頭にしてひとみさん、タチカワさんが続くパックに追いついたのでご一緒させていただく。タチカワさんは途中で離れてしまったけれど、リュウさん、ひとみさんとは付いたり離れたりしながらずっと一緒だった。各々A埼玉、AJ神奈川、AJたまがわのスタッフなのでさしずめ「さいたながわトレイン」といったところ。
紋別の手前の雄武までは三人で、紋別から先の琵琶瀬付近まではリュウさんと二人。
小雨ぱらつく生憎の空模様ながら襟裳岬付近だけは雲が切れた感。
襟裳から先は再び雨中走行。
苫小牧の手前でeTrexが変調を来したので二人とは別れて単独行動。幸い電池設定を変えたつもりで忘れていたのが原因だったのですぐに復旧し、二人を追うも雨の夜なので判別付かずに追い越してしまったらしい。元々二人は苫小牧に投宿予定、わたしは宿未定だったので別行動予定だったし特に問題はない。
勇払を抜け苫小牧市街地へ。
数年前仕事で滞在したことのある地域なので懐かしかった。頻繁に利用したホームセンターとか建機レンタルの営業所とか。駅前のスーパーは当時確かイトーヨーカドーだったはずだけれど今はドンキに変わってた。
駅前公園の多目的トイレで着替え、近くのコインランドリーでウェア洗濯の後リスタート。
この時うっかり水補給を忘れてしまっていて支笏湖から美笛峠に至る長い坂道を喉の渇きに悶えつつ登る羽目に陥る。雨で全身ずぶ濡れなのに喉はカラカラという皮肉はまさしく人生の縮図。
結局睡魔には勝てず、美笛峠を越えてしばらく進んだところにあったバス停をお借りして一時間半ほど仮眠。水は同じく美笛峠を越えてすぐのきのこ王国という施設に設けられていた「ホロホロの恵」という湧水で補給が出来た。
仮眠後、長い長い下り坂を進み、軽く登り返すとそこは洞爺湖畔だった。
15年ぶりくらいの洞爺湖
洞爺湖温泉のPCをリスタートして先に進む。
20分くらいのタッチの差でチコリンさんがPCに顔出しをしていたらしい、実に惜しい。
天候が回復して来たところで長万部。コースアウトして駅方面へ。
長万部と言えばこの駅弁は外せない。ちょっと遅めの贅沢な朝食である。
長万部駅に入場したり、コース復帰後に途中のバス停で昼寝休憩をしたりしている間にリュウさん、ひとみさんのパックに追い越されていてしばらく進んだところで追いついたので再び合流。
二人ともわたし同様制限時間を一杯に使った走行計画を立てていたので、特に示し合わせた訳でもないのにいたるところで一緒になる。
函館市街地手前に投宿するという二人と別行動で24時間営業のサウナに向かう。
湯に浸かってさっぱりし、軽く仮眠の後コインランドリーで洗濯をしている間にハセガワストアの焼き鳥弁当で朝食。
豚バラ肉である(笑)
朝一番でリュウさん、ひとみさんと合流して三人パックで走り始めたものの昼前には頭痛が酷くて離脱、道の駅で仮眠。
北島サブちゃんに見守られつつお子様コーナーで転がる(※職員さんに了承いただきました)も頭痛が散らなかったけれど、熱中症の初期症状のようだったので大量に水分を摂取したらすっかり治まった。
蒸しウニ、生ウニ、アワビ刺身が乗った贅沢なお昼@道の駅松前
瀬棚の太田神社方面。
親子熊岩。子熊が可愛い。
瀬棚のフェリー乗り場前の公園ベンチで夜を明かしてリスタート。
途中で合流、札幌を指して進む。
途中大雨に見舞われたお蔭で二人とはぐれ、単独で夜の札幌へ。
PCでチコリンさんと合流、調達をお願いしていたモノを受け取る。
R札幌スタッフのエイコさんに教わったカプセルホテル併設のサウナに向かい、のんびり湯に浸かり冷水浴で下半身のアイシング。
札幌から石狩を通って海沿いのオロロンラインに。
3、40kmほどある無補給区間を日差しに炙られながら走ってようやくセコマで休憩し、リスタート直後にパンク。チューブ交換を終えてリスタートしようとしたタイミングでリュウさん、ひとみさんが追いついて来たので追走しようと走り出した直後、ハンガーではなくディレイラー本体がもげるというまったくもって想像の斜め上を行くアクシデントが発生。
なんぼなんでもこんな事態は想定できんって。
一時はDNFするつもりで主催のR札幌ヨシダさんにTELしたものの、輪行エスケープするにも最寄り駅の留萌は50kmも先だし引き返すのは結構な坂道があるのでしんどい。
結局チェーンを詰めて直結シングル化して留萌まで走ることにしたのだけれど、走り始めてみたら存外に走行しやすい。ゴールまで知床峠くらいしか大きな登りは無いはずなので行けるところまで進んでみることにして再度ヨシダさんにTEL、DNFを取り下げて続行することに。
昨年ディレイラーハンガーが破断してシングル直結で走ることになったぐるっと首都圏400の経験が役立ってしまった。。。
リュウさん、ひとみさんとは増毛で合流してしばらく進んだものの、PCがある羽幌でわたしは入浴の為に温泉施設に立ち寄り、稚内に宿を押さえている二人から離脱。
温泉で入浴後に仮眠して閉館の22時過ぎにリスタートするも雨が降って来たのでバス停に避難して
ついでに仮眠。雨が上がった頃リスタートし、朝のサロベツ原野を向かい風の洗礼を受けつつ北へ。
向かい風がきつかったサロベツ原野
宗谷岬手前でさいたながわトレイン復活。
写真チェックポイントであるあけぼの像脇で貧弱なランドヌール(ズ)を睥睨するヨシダ閣下。
”押し歩いたら認定出さないぞ~~~!”
鬼畜のごとき物言いである。
延々続くアップダウンの宗谷丘陵を越え、進路が南になったので追い風かと思ったらオホーツク海沿いの道はひたすら向かい風。なぜなのか。
道の駅でホタテめし。
道道エサヌカ線。ここで転倒(後方の風景を撮影しようとしてバランスを崩した為の立ゴケという間抜けっぷり)して右膝を擦りむき右肘をしたたか路面に打ち付けた。
ここで待機していたヨシダさんの言葉通り、浜頓別を過ぎた辺りで向かい風が止み、夜間走行に突入。途中どうしようもなく眠くなり、紋別の宿へ向かう二人と別れて雄武の道の駅ベンチで仮眠。夜明け前にリスタートして紋別のコンビニで二人と落ち合うべく移動したものの、右手にブレーキレバーを握れないほどの痛みが生じてしまったというひとみさんがここでDNFを決意。
以後はリュウさんとわたしのさいたまがわパックで進むことになった。
なおも雨が酷く、紋別から網走、知床峠手前のウトロに至るまでひたすら雨。
加えて知床半島では猛烈な向かい風まで。
とにかくヒドイ雨風だった。
平地でガシガシ踏んでも10KPH出せるかどうかという逆風の中進んでいると主催から連絡が。曰く”知床峠の道路脇に熊が出没しているので夜間走行は自粛せよ!”とのお達し。
ウトロPCにて。
スタッフさんが手配してくれたホテルに移動し、入浴を済ませてお布団で寝られる幸せをかみしめた。
翌朝明るくなってから知床峠に挑む。
知床峠クリア。
羅臼で朝ごはん。
知床近海の海産物の定食とイカ一夜干し、ホタテのバター醤油焼き。
以後追い風万歳な区間を経て根室へ。
久し振りにお日様を拝んだ。
予定していた回転寿司屋さんが定休日だったので根室名物エスカロップを頂いた。
納沙布岬は猛烈な横風でかなり難儀させられたけれどどうにかクリア。
日が改まると風は収まり根室市の外れ辺りからそれまで降っていた雨からも脱出。
爽やかな夜明け。
霧多布湿原
こういう景色の中を走るブルべだと思っていたのだ、オレは。
諸事情あってスイッチが入ってしまったリュウさんが単独先行する背中を見送りつつ、わたしは無理せずのんびり進むことにした。
厚岸で生ガキをいただき
釧路で仙鳳趾産カキフライの定食と蒸しカキをいただく。
釧路市内の最終PCにゆりかさん、ハラポンさんご夫妻とひとみさんが待機してくれていて、この先不要になる荷物を預かっていただいた。非常に軽くなって爽やか気分でゴールに向かう。
最終区間は正装で。
自転車が軽くなった分は身体が重くなっても差支えなかろうと豚丼補給。
釧路から海岸線を進む。
こういう空なら毎日楽しく走れたろうに。。。
最終写真チェックポイントである十勝河口橋付近。
残りは約50km、川沿いを遡行するのでじわじわ登り基調だけれど大きい川の下流域なのできつい勾配はほとんど無い。
最後の最後でチェーンに不具合が生じないか、内心冷や冷やしつつの道のり。実際途中で二度ほどチェーンが歯数の大きなギア側に飛んでしまって肝を冷やした。
そうして辿り着いたゴール。
2018/08/18/21:47
認定時間207時間47分で無事ゴール。
それにしてもこんな状態で良く1000km以上の長丁場を走り切ってくれたものである。本当にこの相棒には感謝するしかない。
ゴール後、2kmほど北にあるクロスコートでゴール受付。
1200スタッフとして待機していたチコリンさんとハグ。
1200に参加していたYO-TAさんやばるさんにも迎えられた嬉しいゴールでした。
ゴール受付到着時にチコリンさんが撮ってくれた。
こうしてやたらと長くて過酷だったわたしのAH2400は閉幕となりました。
初RM認定走、当然ながら自己最長認定距離のブルべが終わり、翌日以降札幌在住チコリンさんのご厚意によってしばしまったりとした北海道ライフを味わうことになりました。
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