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日記超。-改・弐-

  : 

自転車だったりマラソンだったりトライアスロンだったりお酒だったり。

2023May24Wed

【機内モードは】AH2400 走行記録-04【危険を招く】 

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新見峠をえっちらおっちら登っていた際
のんびり道路に転がっていたので
しばしヒルクライムのお供をしていただいた。
本州ではかなり珍しくなってしまったミヤマクワガタではあるが
北海道ではそこかしこで見かける存在らしい。
というか、北海道にはクワガタがいてもカブトムシがいないということを
チコリンさんから伺って初めて知った。

AH2400走行記録-03 より続く / 全走行ログ⇒こちら

【2018/08/13(月)】
瀬棚フェリー港そばにある漁火公園のベンチでまどろむこと3、4時間ほど。
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これが寝床なのであった。

ひと気のない、まだまだ真っ暗な海沿いの道を一人でのんびり。
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寝静まった町

進行方向左手、沖合の方にはイカ漁の船が幾つか。
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沖合の漁火

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前にも後ろにも誰もいないのでトンネルに入るたびに”ひゃっほう!”だの”イェ~~~イ!”だの叫んでいた。寝不足で相当テンションが上がっているし、そもそもブルべは人をアホにしてしまう遊びである。ブルべ中は寝不足だったりアドレナリンの大量放出があったりしてホントにハイテンションだよなあ。
※あくまでも個人の感想です。

寝不足でテンションが高かっただけだったため、しばらく進んだところで一気に電池切れを起こすように眠気が波状攻撃を仕掛けて来たのでとあるトンネルの入り口付近の歩道に丁度良いスペースを見つけ、擁壁に背中を預けて足を伸ばして座り込んで軽く仮眠。
しばしまどろみ、すっきりして目覚めてリスタートすべく立ち上がろうとしたところに一人の後続参加者が通り掛かった。”やっぱりまだ暗いうちは走らない方が良いですかね?”彼の言葉の意味を「真っ暗だから夜間走行コワイ!」だと勘違いしたわたしは”いや、問題ないでしょ?オレは眠かったから仮眠していただけだし、もう出るよ!”と答えた。
その参加者が去るのを視界の片隅で捉えつつ準備を整えリスタート。

すっかり明るくなったもののそれでも月曜日の早朝、海岸沿いは交通量が少なくというかほぼ皆無で気分良く走れた。
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気持ち良い早朝の道。

前にも後ろにも動く車も自転車も無く、時折現れる集落もまだひっそりと静まり返っている中前方の路上に駐車している一台の車から人が降りてきて何やらこちらに手を振っている。
近づくとスタッフのヤマグチさんなのであった。
”この先の島牧で熊が出たので夜間通行止めになっていたけどそろそろ解除かな、警察が残っていたら指示に従ってください。間違っても無理に突破しようとしないように(笑)”
”え?熊出たんですか?”
”参加者宛に代表が一斉同報でSMS送信しましたけれど読んでいませんか?”
”あ~~~。電池節約で機内モードにしていたから気づきませんでした…(機内モード解除)…あ、来た!これですね!”
異常気象等に伴う通行止め情報等、緊急連絡のために一斉同報でSMS送信を行う旨は事前に主催者から通達があったけれど、機内モードにしていたら肝心の連絡が受け取れない。とはいえ通常モードにしておくと緊急連絡以外の通知で消耗してしまうので電池を持たせようとしたら機内モード必須だし、この辺はなかなか悩ましいところ。

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島牧手前の江の島海岸。
熊が出たのはこの先。

熊が出没したと思しき地域に差し掛かったけれど既に警官の姿はなく、通行止めは解除されていた。
しばらく海沿いのアップダウンを進んだら左手に「弁慶岬」の表示。
広い駐車場と公衆トイレ、休憩スペースも見えたので立ち寄ってみた。

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武蔵坊弁慶の銅像が建てられている。
本来の名の由来とされているのはアイヌ語で「裂けた地」をあらわす「ベルケイ」が訛ったものだといわれているものの、義経北行伝説ではこの地にも義経一行が逃れて来たともされているのでそちらの意味もあるらしい。

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公衆トイレの外壁にあしらわれた「五条大橋」

ガラス引き戸で密閉空間となる、いくつかベンチが置かれた休憩所には先客がいて結構ないびきをかいていたので起こさないように移動。
ちょうど目の前の道路を数人の参加者が通過していったので手を振って見送り、後を追う。しばらく進んだところにセコマがあって先ほどの人たちが休憩していたので近寄ってみたらけーこ隊長ヨシダさん、タカトリさんだった。タカトリさん以外の二人と同宿だったリュウさん、ひとみさんもじきに到着するだろうとのこと。弁当を購入してここで朝食。
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朝食後のデザート。

店先に貼り出されていた注意喚起ポスター
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「さんさい de さんさい」

しばらくしたらリュウさん、ひとみさんが合流。
「熊出没による通行止め情報」を知らせるSMSメッセージがタイムラグを置いてこの時点で届いた人がいたりといったしばしの情報交換の後けーこ隊長、ヨシダさん、タカトリさんが先行リスタート。
見送ってからの会話
リュウ:トリさんゆうべどこ泊まったんですか?
わたし:瀬棚のフェリー乗り場のとこの公園のベンチ。
リュウ:僕らPC近くに宿取ったんですけど凄いんですよ!到着したら浴衣美人のお出迎えがあったんです!!
わたし:女将?
リュウ:いや、けーこさんだったんですけどね(笑)
楽しそう。
宿取れば良かったかなあ。。。
そんなこんなの後リスタート。
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「さいたながわトレイン(四日目)」

少々雲多めながら気温はそこそこ快適なレベル
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風力発電所はそこかしこで見かける。

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海沿いの道をのんびり。石積みの遺構は古い船着き場か。

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沿道のあれこれ

途中ちょっとしたストレッチ体操休憩や道の駅でのトイレ休憩を挟み、いよいよ「AH2400における三大でっぱり」の一つ(残る二つは美笛峠と知床峠)である新見峠を指して内陸へ。
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右折箇所を通り過ぎて道の駅に立ち寄ったので左折する。

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行く手にはちょうど羊蹄山が見えて非常に気分が良い。

途中、レターパックの取り扱いがある個人商店があったので一旦集団から離脱。前夜のPCで発送できなかった荷物を送る手続きを済ませてから合流したらタカトリさんコウモリさんも一緒に走っていた。
そのまま新見峠へ。まずはその手前の新見温泉へと向かう。

気温がぐんぐん上がって来ていて風が弱く、非常に暑い。
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わたし:あついしぬ。
ひとみ:(先行した)リュウさんに抹茶フラペチーノをお願いしたけどスタバ見つかったかしら。
わたし:そうめん食べたい。
ひとみ:暑いわよねえ。
わたし:今なら冷えたキュウリに一本¥500まで出せる!
そんな会話を交わしながら。
※話している内容が噛み合っていないように見えますが、実際にはもうちょっと会話らしい会話をしていた(はず)

写真チェックポイント手前でドリンクボトルが空になってしまったというコウモリさんは沢の水を汲みに行って以降しばらく別行動になった。

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フォトチェックポイント04(999.7km)
新見温泉入口 看板


ライダーミーティングではR札幌ヨシダさん”廃墟なのでひょっとしたら入り口の看板が撤去されている可能性があるんだよねえ。”なんてなことを言っていたので少々心配していたけれど、看板はしっかりあったし入り口付近にはヨシダさんヤマグチさんも待ち構えていたし。
”写真チェックポイントはPCじゃないからルール上補給物資を提供できないんだよ、ごめんね。もうちょっと行ったらピークであとはひたすら下りだから!”と、ヨシダさん
この時は”そーなのかー。”と、軽く流して聞いていたけれど、ルールに対しての解釈の相違なのかACP認定とRM認定の相違なのか。この辺は深く掘り下げると藪蛇になりそうで怖いから放置しておく。

新見温泉を過ぎてもまだ登り坂は続く。
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相変わらず暑いのでかき氷が欲しいとか流しそうめんやりたいとか好き放題話しながらのヒルクライム。
リュウ:タカトリ~~~!暑いんだよ、空気読めよ!雨が欲しいんだよ!
わたし:さあ!今こそアメフラシの本領発揮ですよ!
タカトリ:そんなん無理に決まっているじゃないですか!!
リュウ・わたし:役立たずなんだから~~~!
ひどい言いようである。

えっちらおっちら登っていて、ふと路面に目を落としてみたら一匹のクワガタが何やらイキってこちらを威嚇するようなポーズを取っていたので拾い上げ、しばらくヒルクライムにお付き合い頂くことにした。
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本州ではなかなか希少なミヤマクワガタ。
持ち帰ってしかるべき筋に持ち込めばそこそこいいお値段で引き取っていただけたはずだけれどさすがにまだ全行程の半分も走れていないのに生きた昆虫を連れまわして走る訳にはいかないし。という訳で峠のピーク近くまでお付き合いいただき、周囲の植生が拾ったところとそれほど変わらない(ように見えた)ところでリリース。それでも2kmくらいは優に移動しているので彼(オスだからね!)の行く末が若干心配。

ようやくピークを越えて快適なダウンヒルが。。。というところで雨がぽつぽつ。しばらく下るうちにすっかり本降りに。
下っている最中、後方から追い付いてきた地元(というか普段は地元ではなくたまたま戻って来ていたらしい)ローディさんとあれこれ会話したりしつつ。さらにしばらく進んだところの民家の軒先をお借りして雨装備。
全員:すっげ―寒い!!
ついさっきまでかき氷だそうめんだ冷やしたキュウリだ何ぞと騒いでいた面々が暖かいコーヒーが飲みたいとか熱々おでんが欲しいとかポタージュスープが欲しいだのと言い出す始末。

リュウ:タカトリさあ、空気読めって言ったろ?下り坂で降らせてどーすんだよ?
タカトリ:何言ってんですか、降らせろって言ってたのお二人ですよ!強いて言えばお二人が降らせたようなものですよ!
リュウ・わたし:ぐぬぬ。

押さえている宿の都合もあってタカトリさんがここで離脱して先行。三人パックに戻ってまずは岩内へ。先ほどの写真チェックでヨシダさん”岩内まで下ったらごはん食べるところもあるよ。”と言っていたのでお店を探してみたもののさすがにお昼時なので海鮮関係のお店はかなり混雑。ずぶ濡れ状態でお店にも入りづらいし。。。というところでリュウさんが一軒の喫茶店に可否を確認したら幸い入れるということだったのでそちらにお邪魔。大きな庇があったので自転車が雨ざらしにならないのも嬉しい。
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ハンバーグカレー。暖かさが沁みた。

おなかを満たして落ち着いて、まだまだ本降りの雨が続いている中リスタート。わたしが少々もたついてしまったので二人に先行を促し、ほんの五分ほどの後リスタートしたのに走れども走れども二人に追い付かない。ひょっとしたらミスコースをしてしまったかと思ったけれど基本的には一本道なので間違えようがない。仕方がないので単独で先に進んだ。
後から聞いた話では二人の方がリスタート直後に曲がるべき角を曲がり忘れてミスコースをしていたらしい。

とにかく単独で走った訳だけれど新見峠から岩内、積丹を経て小樽、札幌までの区間は文句なくわたしにとって前半最酷区間でありトラウマとして深く心に刻み込まれ、酷かったという感想以外の記憶は曖昧。
襟裳黄金道路を思わせるような長いトンネルが続く海沿いの道を走行中、まるで台風のような横殴りの風雨に翻弄され、疲労から睡魔に襲われこらえきれずに辛うじて雨風を避けられるトンネル出口にあったスペースに腰を下ろして仮眠したり。

そんなこんなの後、ようやくたどり着いた写真チェックポイント。
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フォトチェックポイント05
(1078.2km)野塚郵便局

ここから先がまた酷かった。
雨が降っていなければまた印象は変わっていたかも知れないけれど、積丹→余市、余市→小樽、小樽→札幌…と、ことごとく登って下っての山越えとなる。(あっちでもこっちでもアホほどトンネル掘りまくっているくせになんでこの区間だけ坂道だらけなんだクソがぁぁぁぁぁ!!)と殺意の波動に目覚めかけていた。

そんなこんなで小樽に到着。
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雨降ってて運河周辺の観光をする余裕もなく、通過したところを数か所撮っただけ。天候に恵まれ、もう少し早く到着できていたらお寿司でもつまみたかったところである。

小降りになったとはいえしとしと降りしきる雨の中、小樽から銭函を通り札幌に抜けるだらだら続く坂道を登って下って新川沿いの信号峠をひたすら遡行してようやく札幌中心部。
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PC4 ファミリーマート知事公館前(1172.1km)
2018/08/13/21:20頃

チコリンさんのざさん、エイコさんご夫妻らのR札幌スタッフさんたちが待機してくれていた。
差し入れのお菓子を貰ってあれこれ雑談。
この時、走行中チコリンさんに調達をお願いしていた乾電池式モバイルブースターの受け渡しも完了。この品はもともとヨドバシオンラインで調達して8月9日に帯広の宿に届くよう手配していたのに結局間に合わずに宿には11日に着いたという少々アレな品。
でも、よく考えたら店舗受け取りにして自分が手配すれば良いだけだったのでチコリンさんには余計なお手間を取らせてしまっただけであったというオチまで付く。

ここでも宿はノープランだったけれど、エイコさんから彼女の会社の人も良く利用しているという手ごろなサウナ施設を教えてもらったのでそちらに移動。
しかも島牧での熊出没騒動に伴う通行規制を鑑みて各PCの制限時間が二時間緩和されるとの情報ももたらされたので思いもかけずのんびり夜を過ごすことができることになったのであった。

AH2400走行記録-05へ続く)
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この記事に対するコメント

海岸線のアップダウンは晴れてりゃ暑いし、あの日の積丹半島は横殴り暴風雨だし…。積丹半島には特別な思い入れがあるのですが、とても観光気分になれなかったですね。 でも予定外の うに丼♪ はしっかりお腹に納められたから満足。

小樽から札幌の走りにくさに疲弊されてPC通り越さなかったらとりさんと会えなかったからそれもまた良し? …でもいろいろロスして札幌で1時間しか寝られなかったのは後々いろいろ失敗の元でした。

URL | けーこ #81/lD5GQ

2018/09/18 18:22 * 編集 *

> けーこ隊長

もうね、積丹半島の風雨のひどさは筆舌に尽くしがたく。
それでもピークは短かったからトンネル脇で寝ていたらそこそこ納まりましたが走りながらトンネル出口で煽られるのが怖くて怖くて。
ギア変えられないから失速して転倒、後続の車に轢かれるという最悪のシナリオが脳裏をかすめっぱなしでした。

札幌で二時間の救済を最大限活用してのんびりできたのがその後のトラブル対応にも良い影響をもたらしてくれたかなと。
睡眠も大事なのですが、冷水浴でのアイシングも長丁場になると大事だなあと。

URL | 管理(?)人。@新職場 #bi94IFRw

2018/09/19 09:03 * 編集 *

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