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日記超。-改・弐-

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自転車だったりマラソンだったりトライアスロンだったりお酒だったり。

2023May24Wed

【旅路の果ては】AH2400 走行記録-12(最終)【旅路のとば口】 

 
改めて今回の全走行ログを。
いつものRWGPSではなく轍Onlineで表示させてみた。

AH2400走行記録-11 より続く

【2018/08/18(土)】
厚岸で生牡蠣を頂くという贅沢な朝食の後、のんびりリスタート。
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厚岸湾の眺め。この先しばらくは海から少々離れた内陸部を走る。

長くゆるい上り下りが続く木々に囲まれた道を走る。
西に向かって走るので、ザックを背負っているとはいえ背中が日光に照らされて温まり、かなり眠気を誘う感じ。この辺りでヤマグチさんに遭遇した記憶があるが、相当眠くて曖昧。
この区間は画像がほとんど残っていないので恐らく相当眠かったはずである。我ながら非常にわかりやすいが、電池切れ等が無い限りやたらとツィートしているかやたらと撮影しているかどちらか、或はその両方。

この辺りを走っているときにRD破損から丁度1000kmになった。
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一度はDNFするつもりで累積距離をリセットしたので累積走行距離がそのままシングル固定走行距離になる。
釧路町に入り(あれ?釧路ってかなり大きなイメージあったけれど「市」じゃなくて「町」なんだ。。。)なんてことを考えつつ、飲食施設もある別保公園に避難。
っていうか釧路市と釧路町は各々別の行政区分なのかよ、めんどくさい。
こういうところは大抵歴史的にいざこざがあるものだけれど、と調べてみたら案の定。
というページが引っ掛かった。なるほどね。

そんなこんなで眠気覚ましに休憩を。
トイレに寄ったりソフトクリームを食べたり。
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日世のプレミアソフトクリーム「クレミア」
ご当地ものでもなんでもなかったけれどまあ、美味しかった。

気が付けばガラス張りでなかなか雰囲気の良いレストランがあった。
前日までの濡れ鼠状態では入店が憚られたものの今日は朝から好天で少々(?)汗臭い程度だったのであまり気兼ねすることなく入店。
嬉しいことに仙鳳趾産の牡蠣を扱ったメニューがある。

朝:厚岸、昼:仙鳳趾、贅沢な牡蠣三昧である。
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カキフライ定食とサイドオーダーで単品の蒸しガキを頂いた。
すっかり満ち足りた気分で店外に出る。

木製ベンチが気持ち良さそうだったのでアイマスクと耳栓を装着してしばらく仰向けになって仮眠。
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風は穏やかで日差しが優しく非常に昼寝向きなコンディション。

起き上がった時にちょっと接触してしまい、自転車が右側に転倒。
ハンドルエンドに取り付けてあったミラーが破損するという悲しい事案。
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そういえば道の駅さるふつで自転車を建物の外壁に立て掛けようとした際、向きを気にして調整していたわたしに対して”トリさんはもうディレイラーハンガー関係ないんだから右に倒れても平気よね♪”という言葉を投げかけたひとみさんを思い出した。その時わたしは”右にはミラーがあるんです!これ折れやすいんですよ!!”と反論したものだったが果たしてそれを実証することとなってしまった訳である。
牡蠣を食べて満足、仮眠してすっきり、ミラーが折れてがっかり…な小休止を終えリスタート。

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別保川沿いの丘陵地帯

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昆布の天日干し作業
この辺りは「あつば昆布」「なが昆布」といった銘柄のモノが獲れるそうである。
ホント、ありとあらゆる情報はネットで拾える(笑)

なんとなく唐突に市街地が始まったような感じで釧路の街に突入。
18081865.jpg
ラウンドアバウトがあった。
六本の道路が集中するのでこの形式ではないと交通がさばけないのだろう。
北大通に入って釧路川を渡り、国道をしばらく進むと(元)最終のPCである。

PCに到着してツィートを流したりしていたら、レンタカーで応援に回って下さっていたハラポン、ゆりかご夫妻ひとみさんがやって来た。
しばし雑談の後リスタート。
最終区間なのでわたしにとってのブルべ正装であるところのたまがわジャージに着替え、チューブやCO2ボンベといった最低限のスペアパーツ類を選り分け、不要と思われる荷物を預かってもらう「逆ドロップバッグ」的なことをお願いした。
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PC9改め通過チェック 7-11釧路寿町
(2272.9km) 2018/08/18/14:00頃

直後のわたしのツィートがこれである。
一足先にゴールに辿り着いた、そのわたしの携行荷物を持ち上げて、その重量に”こんなくそ重たい荷物を持って走るとか、あいつ真性のマゾか筋金入りの脳筋かただのアホだ!”という評価を頂いたらしい。
※事実に即さない誇張表現が含まれますが驚かれたのはホントみたい。

車体が軽くなったお蔭で調子づいて道の駅 しらぬか恋問で豚丼補給。
ネーミングが自分自身と縁遠かったのも立ち寄る気になった要因の一つであるのはここだけの話としておいて欲しい。
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豚肉四枚の「この豚丼」
持ち帰り用は北海道の道の駅弁としての認定第一号なのだそうである。
おやつ的時間帯ではあったけれど、結局これがこの日の夕ごはんになった。

湿地と原野、時折小さな町が交互に現れては消えて行く繰り返し。
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浜中北部を思わせるパターンだけれど、ひとつひとつのパートが大きい。

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行く手の山に日が落ちる。

直別から国道を離れ、海沿いの道をひたすら走る。
国道を気分よく飛ばしていたので曲がり損ねて少々ミスコースしたのはご愛嬌。

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スタート直後とは打って変わって穏やかな太平洋。

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茜色に染まる空

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これはこれでなかなかエモーショナルな景色。
この時間帯の通過だったからこそ。

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こういう地層の露呈には非常に心揺さぶられる。

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交通量が非常に少ないのでひとりじっくり世界と対峙する感じ。
(ああ、オレ今ランドネしてるんだ!)って感じになった。
いや、どこ走っていたってランドネしているんだけれどさ。

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海沿いを離れ、内陸に向かう。

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十勝川河口付近の水田地帯を十勝川に向かってひたすら走る。
本当に国道なのか?といぶかしむほど交通量が少なく、黄昏時の薄明のなかをひとり進んでいるとえもいわれぬ気分に浸れる。

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遠くに十勝川の土手と思しき盛り上がりが見えて来た。

すっかり日が暮れてしまった頃、ようやく最終の写真チェックポイントに到着した。
18081887.jpg
フォトチェックポイント 10(2352.2km)
十勝河口橋 2018/08/18/19:20頃

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宵の明星がきらびやかに光っていた。

ゴールまで残すところ51km
基本的に平坦ではあるけれど十勝川を遡行する形で北上するので緩やかな登り基調となる。BRMギリギリ隊ペースで三時間半弱といったところなのでトラブルさえなければ日が改まらないうちにゴールには辿り着ける計算となる。

気持ちを入れ換え再スタート。
ここまでどれほど頑張って来ても、この先51kmを走り切れなかったら認定は受けられない。2011年に初めてBRMを走ってから六年半、ようやく初のRM認定走完走が見えて来た。すっかり日が暮れて真っ暗になった川沿いの道。日があれば何枚か撮影していただろうと思うシチュエーションが幾つかあったもののさすがに光量が足らずに断念した。

最後の最後にメカトラで走行続行不可とかいうシチュエーションは普通にありそうだったけれど、残り50kmを切っていたら靴を履き替えて押し歩きをしたとしても最終のゴールクローズまでは20時間以上あるのでどうにかなると思うとかなり気が楽になった。まあその場合はパーティ不参加になるけれど、さすがにパーティより認定の方が優先順位高いのだ、こんなわたしでも。
じっさいチェーン伸びが原因と思われるチェーン飛びが二度ほどあって、その度チェーンがスプロケットに噛み込んでホイールが回らなくなって肝を冷やしたりしたのであった。二度ともすぐ解消できたけれど。
それよりも何よりも万が一の際の履き替え用の靴を最終PCで預託してしまっていたことを今思い出した(笑)

そんなこんなでひたすら走るが走れども走れども帯広市域に入らない。
後日地図で確認してみたら帯広駅周辺はほんの少ししか帯広市領域が無く、帯広市自体は駅からずっと南西の方に細長く伸びた版図を持っている。
ようやく帯広市に入ったと思ったらスタート直後に走った区間とほんの少し重複。

その後十勝大橋を渡って再び帯広市域から離脱して音更町へ。
橋から北に3km弱ほど進んだところにゴールのコンビニが見えた。
18081889.jpg18081890.jpg
ゴール:7-11音更木野大通西(2403.2km)
2018/08/18/21:47

どうにかこうにか無事ゴール。最終写真チェックからここまで丁度20KPHのペースで走り切ったことになる。やはり荷物が無いとペースが上がる。
ここで(今度は間違わずに)温かいカフェラテをすすって落ち着いてから少し北にあるゴール受付のクロスコートホテルへ移動。
スタッフさんを始め1200、2400の参加者やその関係者に迎え入れられ、待ち構えていてくださったチコリンさんとハグ。
実のところこの時ようやく完走した実感が湧いた。

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ゴール受付のあるホテルロビーへ向かう。
思いの外表情が死んでる(笑)

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Photo:チコリンさん

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Photo:R札幌スタッフ糟谷さん

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1200に参加していたばるさんYO-TAさんと会話しているところ。
これもPhoto:R札幌スタッフ糟谷さん

わたし:いやあ、さすがにやられましたよ。
ばる・YO-TA:シングルで1200走るとかアホの極みですよね!
※ウソです!きちんと労をねぎらっていただきました!!念のため(笑)

こうしてまだまだ短いブルべ人生における最長距離の認定が受けられる運びとなったのでありました。

人生が一期一会の繰り返しであることわりと同様ブルべもまた一期一会な訳で、コースを引いた人が思い描いた「参加者の目に焼き付けたいと願った風景」を参加者が目にできるか否かも時の運だしまたあるいは意図したものとは全く異なることに感銘を受けることがあるかも知れない。特に今回は天候に恵まれなかった部分が大きく、主催者/参加者双方に思惑違いがあれこれ生じたであろうことが容易に推察されるイベントではありました。

いつかまた機会があったら(あの時あの人が魅せたかったのはこれだったんだ!)と感じてみたいものです。

主催をして下さったランドヌール札幌のスタッフ諸氏、またそのご家族を含む関係者の皆様、今回のRM参加の皆様、あるいはSNS等を通じて応援や心配の言葉をかけて下さった皆様に深く深く感謝をしつつ。

(AH2400 走行記録-了)

翌日以降、帯広にひと晩延泊した後札幌のチコリンハウスに滞在させていただき余韻を味わいつつダメージ回復を図った日々のダイジェスト版が⇒こちらですが、本来ならダイジェストではなく、それこそいちエントリ/いち日分くらいのボリュームがある濃密な毎日で自慢げにドヤ顔できるエピソードばっかりだっただけに、書き起こしている時間的な余裕がなさそうなのがちと残念。
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タグ: ロードバイク  ブルベ  ピナレロ  AH2400 
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この記事に対するコメント

帰りの帯広空港でトウモロコシ食べ忘れたのを思い出して悔しかったけど、カキも食べたかったな~。 胃腸が弱ったりはしていなかったけど、さすがに最後の最後でお腹壊してDNFは避けたかったので意図的に避けてしまったのが悔やまれます。

シングルギアでもあほみたいに重い荷物を積んでても計画アバウトでも2400kmを完走できてしまうとりさんは改めて凄いなぁという思いしかありません。
ブルベに限らず、これからどんなトラブルにまみれても、『あの時あの状態で2400完走できたんだから』というのは今後の人生の指針になりますね。

AH2400の走行記脱稿(っていうのか?)お疲れ様でした。

URL | けーこ #81/lD5GQ

2018/09/26 17:08 * 編集 *

> けーこ隊長

どこだったかなあ
リュウさん、ひとみさんのパックと別れて単独で走行していた時だったから確か北島サブちゃんの道の駅を過ぎた吉岡の辺りだったと記憶していますが、トウモロコシの直売所があってばら売りもしてくれているのが立て看板に書いてあってその場で食べられたようなんですが、その後もあるだろうとスルーしちゃったら丁度良いところが一軒も無くて。

後からリュウさんのツィート見たら恐らくその売店に立ち寄っていたのがわかって非常に羨ましかったなあ。
やっぱり思いついた時に実行しないといかんのですね。

今回の教訓の一つです(笑)

お互い、お疲れ様でした。
本当によく頑張りましたよね、わたしら。

URL | 管理(?)人。1013試走DNS #-

2018/09/29 16:36 * 編集 *

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