【往路は朝陽に】BRM1002近畿400上越#04(完結)【復路は夕陽に】
2021.10.14 Thu 22:56 -edit-
朝陽に向かって走った往路
夕陽に向かって走った復路
折り返しのタイムスタンプはグロスで10時間を切っていてこれまでにないくらい快調そのものの走り。気分良く復路に向かう。
朝陽に向かった朝とは逆のシチュエーション
しかし比較にならないくらい天気良いw
ススキの穂が西日を受ける
と、リスタートして5kmほど戻ったところで生郎さんとスライド。
「あ、れ!?」
「いつの間に!?」
お互いわたしが生郎さんの後方を走行しているものと認識していたけれど、どうやら食事休憩か何かの間にわたしの方が先行していたらしい。その後駒止峠のピーク手前までに数人の参加者とスライド。なおものんびり夕陽を指して駒止峠に向かう緩やかな登りを進む。
夕陽を受ける桧沢川
架空電線が光の弧を描く
すすきの原
山間部は日が落ちるのが早い
往路よりも楽な登りの駒止峠。会津側の標高が高いので片峠に近いプロファイルでどことなく甲州街道の富士見峠に似ている。
とはいえ意外と(?)標高は高い


駒止トンネルを抜ける
気分良くダウンヒルを下って再び伊南川沿いの道を只見へ。
ハローショップコハマ
地場のチェーン店かと思って調べてみたら単店営業のお店だったらしい⇒公式サイト
折角だから立ち寄っておけばよかった。
日は山の向こうに落ちたもののまだ周囲は明るい。
黄昏時の水田地帯を抜ける
PC5、往路のPC3まで残り10kmを切った辺りからぽつりぽつりと雨粒が落ち始めた。空を見上げるとかなり濃い目の雲が頭上から行く手にかけて広がっているさまが見て取れる。
やや暗澹たる思いで先を急いだものの、少々急いだくらいでは雨域から抜け出せる訳も無く、さほど間を置かずにぱらぱらからザーザーに擬音が変わるくらいに急激に土砂降りに変わった。
土砂降りの状況が夜だとわかりづらい
※ステムの上方から前斜め下方向を見ている。
頭から足の先まですっかりずぶ濡れになり、ほうほうの体でようやくPC5に到着。雨脚は一向に弱まる気配がないので店舗裏手の倉庫入り口の屋根の下に自転車を停め店内へ。
取り敢えず雨を凌げる場所へ
PC5(258.1km)18:25着
ヤマザキYショップ只見松屋(Close23:12)
会計を済ませたところでレジの店員さんに店舗裏手の倉庫入り口屋根の下で休憩させて欲しい旨をお願いしたのとほぼ同時くらいにバックヤードからもう一人の店員さんが出てきて「いやあ、この雨で自転車おいて行ったお客さんがいたのかと思ったよ!」と。
これからシャッターを開放して配送用トラックへの荷積み作業があるので倉庫内であれば好きに使って休憩して良いというありがたいお言葉を受けて倉庫内で休憩させていただいた。
ヤマザキYショップ只見松屋さん
本当にありがとうございます!
酒のケースを椅子にしてカップ麺をすする
積み込み作業の合間合間に軽くお話。
「今日はレースかなんか?どこから来たんですか?」
「レースか?」という問いはいつも投げられる定番ネタですね。
「レースとは違って仲間内でルートを決めて好きに走るような感じです。上越妙高をスタートして十日町と魚沼を抜けてここ経由で会津まで。今日の昼過ぎにもここにお邪魔したんですよ。」
「上越?上越からここって100kmじゃきかないでしょ?」
「150kmくらいありましたね~。」
「で、会津って会津のどこですか?」
「会津田島です。」
「田島かあ!それだって車でも2時間近いくらいなのに。今夜は泊り?宿は決まっているんですか?」
「いや、このまま上越まで走って帰りますよ。」
「明日になっちゃうでしょ、それじゃ!?」
「3時か4時くらいに着けたら良いかなって。」
「眠くなるだろうし気を付けてくださいね。」
「ありがとうございます。この後何人か同じように自転車で来るのがいると思うんでよろしくお願いします。」
遅まきながら携行していた申し訳程度の防寒装備を引っ張り出す。
購入後一年以上経って初めて活躍したウィンブレとオーバーグローブ
ウィンドブレーカーと言っても春秋用の薄手のものだったので、リスタートした直後は一気に体温が奪われてしまって震えが止まらず、ちょっとした低体温症の初期症状のような状態。幸いなことにすぐに登り坂が始まってくれるので取り敢えず震えながら呼吸を浅めに速く力強く、ギヤは軽くして高ケイデンス気味にしてとにかく体温を上げることを最優先。
そんなこんなでリスタートしてから30分経つか経たないかで何とか震えを抑え込むことに成功。逆に軽く汗ばみ気味。ようやく心にも余裕が生まれたので周囲の眺めを味わう余裕が生まれて来た。眺めと言っても真っ暗だけど。
スノーシェッドの先のトンネル入り口。車道幅員と左右端部の高さがいきなり縮小されるので注意喚起の反射材が設置されている。
反射材がなかなかおちゃめな印象
前照灯の前を漂う霧
イマイチわかりづらいけれど視界はかなり遮られた。
真っ暗な六十里越を濃霧に覆われた中ゆっくり登る。しばらく進むと徐々に霧が薄くなり、すっかり視界が開けるようになったのでその場で停まって頭上を見上げると満天の星空。天の川をはっきり肉眼で確認したのって何年振りのことだろう。
往路ではおっかなびっくりで通過したトンネルも周囲が真っ暗な夜間の通過だと特に何がどうということも無く、その後のスノーシェッドの連なりも左側の景色が目に入らないのでごくごく淡々と。
真っ暗なスノーシェッドの中に水音がこだまし、昼間水流越しに田子倉湖を眺めた場所に出た。
夜の水のカーテン
しばらく進めば福島-新潟県境の六十里越トンネル。
六十里トンネル福島側入り口
新潟県に戻って来た
新潟県側でも多少ガスって来た
けれど一部区間ですぐ晴れたので気分良くダウンヒルを堪能。時折小動物が目の前を横切る程度。
ダウンヒルを進んで勾配がかなり緩くなったところで前方の脇道にある踏切の信号が明滅し始め、警笛が聞こえて来たのでそちらに向かう。
只見線大白川行最終
今回は往路も復路も只見線に遭遇してなかなかの幸運を発揮。
魚沼市の市街地に近づくにつれて路面のドライな部分が広くなって来た。今回往路も復路も魚沼で一息ついた感じ。
ローソン広神並柳(Close02:44)
なかなか良いペースで走れていて残り95kmほど。このまま眠気が来なければ20時間ちょっとくらいでゴールできそうだと見込む。
魚沼市中心部の夜景
じわじわ登る坂道を進んで魚沼-十日町の市境にある三阪トンネルへ。
三阪トンネル魚沼側入り口
ここを超えるとほぼ大きな登りは終わり、いくつか小振りなアップダウンがあるだけとなる。
一旦信濃川に向けて下って信濃川を渡り、じわじわ登って下った先が往路最初の、復路最終のPCであるまつだい駅。
PC7(356.5km)23:24着。
ファミリーマート道の駅まつだい(Close05:48)
残り50km
再び淡々と緩やかな勾配の道を進む。
松之山温泉入り口
十日町在勤時に日帰り入浴に行けなかったことが心残りだった温泉。いつか泊りに行きたい。
この付近から周囲には濃い霧が立ち込めるようになった。
待ち時間最大二分半くらいある仮設信号
信号待ちの間も周囲の霧が濃さを増す。
登っている間にかなり濃くなった霧もピークの星峠下トンネルを抜けたら一気に晴れ、再び頭上には満点の星空。大島、安塚、牧、、、とちょっとしたアップダウンを越えて北西に向けて進む。
丁字路交差点のど真ん中に座っていたネコさま
交通量が少ないとはいえ危なっかしいんので何度か近寄って追い払おうと思ったのだけれど、どうやらお気に入りの場所のようですぐ戻って来てしまった。通過するドライバーがちゃんと避けてくれますように。
牧を過ぎたところで坂道は終わり、後はひたすら平地走行。順調にクランクを回してゴールに到着したのは2時になる前。ゴール受付のホテル外に自転車を停めてロビーで待ち構えているコンノさんのもとへ。その時点でゴール時刻確定。
ゴール(405.3km)01:55着=認定時間19時間55分。
東横INN上越妙高駅西口(Close09:00)
これにて11年連続11回目のSR認定確定。
いやはや昨年も今年もSR認定大変でしたわ。
ゴール受付となったロビーにはコンノさんの他、日程変更の為に同日開催となった【秋葉原300】ゴール受付の墨田さん、ようさんに加えお二人と一緒に移動してきたというマヤさんや既にゴールしていてウェアの洗濯終了待ちをしているヤハギさんもいて皆さん各々飲み物を飲んだり菓子類をつまんだりして和やかに談笑していた。
当初計画では23、4時間かけてゴールするつもりでいたので宿を取らずにいたけれど、コインロッカーが利用可能になって荷物を引き取れる5時半まではまだ間があるのでそのまま東横インで部屋を確保し、部屋に上がってシャワーを浴びて館内着に着替えてからロビーに降りてウェア類を洗濯しながらビールを飲んでその場にいる皆さんとの談笑の輪に加えていただいた。
様々な話題で盛り上がり、帰着した生郎さんを出迎えたりした後洗濯が終わったウェア類を回収して部屋に上がって仮眠して、ひとまずわたしの【BRM1002近畿400km上越「腰抜け武士」】は無事終了。
往路も復路も勾配が緩やかな坂道が多く、グロスを稼ぎやすい高速コース。次回開催予定があったらもうちょっと下調べをしたうえで寄り道を堪能しながらのんびり走ってみたいもの。
オダックス近畿(京都班)関係者の皆様ありがとうございました。
参加した皆様お疲れ様でした。
<(蛇足)10月3日(日)>
朝食の為に1Fロビーに降りたところ前夜【秋葉原300】を完走してひと眠りした参加者の内色々と感覚がアレな面々が『妙高山登坂』に向けて出発準備中だったのでお見送り。
「昨日300走ったのに元気だねえ。」というわたしの言葉に「なあに、昨日のは前座ですよ、前座♪」とにこやかに答えたのはふぃりりん氏であった。色々さすがですわw
行ってらっしゃい
オダックス近畿の幟旗
朝食をいただいた後そのまま駅に向かう。
昨日この空が欲しかった
シャッターの上がった上越妙高駅改札口手前にあるコインロッカーで預けてあった荷物を引き取る。
最終的には無駄な出費になってしまった
引き取った荷物を携え一旦部屋に戻って着替えを済ませ、輪行パッケージの済んだ自転車を抱えて駅に向かい、一路松本へ向かった。
関連エントリ⇒松本市内散策記録 へ
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