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日記超。-改・弐-

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2023May23Tue

【ドリルといふもの】オトナの社会科見学 #06【それは男のロマン】 

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建物に入って真っ先に視界に飛び込んで来た削岩機
このドリルが上下左右うねうね動いて石炭の壁を崩す


立坑見学終了時に係員さんから「この先は一応自由参加になるので途中抜けても参加しなくても自由ですが皆さんご参加ということで良いですか?」との問い。さすがに途中離脱する人はおらず皆さんしっかり後半も参加。
ガイドさんの車の後を追って、各自の車で立坑櫓の数百メートル西にある『自走枠整備工場(跡)』へ。『自走枠』って字面も響きも既にヤヴァい。心の琴線に触れまくる。

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浪漫を感じさせる字面である

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大型削岩機
入り口入ってすぐにこれがあって思いっきりわくわくしたw

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ドリルでゴリゴリ削って落ちた石炭を下の爪が搔き集める

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チェーンコンベアで後方のコンベア車に集積される
この機械は傾斜した炭層では活躍出来ないので赤平のような傾斜炭層の炭鉱では活躍の場が限られてしまい、最終的には人力頼りになってしまうのだとか。

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機械は三井三池製

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後方の車輛からチェーンコンベアで更に後方に排出される

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状況確認の計器盤類

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細かく前後に移動するので操縦席は横向き

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バッテリー式トロッコ

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自走枠と削岩機(ドラムカッター)のセット

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この画像だと左の方に進んで行く
ドラムカッターの円形の歯が回転しながら上下左右に動いて壁面を削り、落盤を防ぐ為に自走枠が覆いかぶさる。掘り進むにつれて自走枠の足もとが尺取り虫のように縮んで伸びてを繰り返して掘り進んで行く。

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水平に使用して水道管敷設に利用したこともあるのですと

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変わった形状のバケット、アームが回転するバックホウ

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石炭を掬い上げて後方の炭車に積み込む

重機類は基本的に電動で、ケーブルは断線の無いよう頑丈な被覆を施されたもの、内部はショートサーキットによるスパークが発生しないよう入念に検討された結線を施されている。空気中に可燃性粒子である炭塵が浮遊していたり、メタンガスが発生したりするので間違っても内燃機関は使えないし、電気的な火花も即爆発火災事故に繋がってしまう。
その為坑内は散水されていて湿度が高く、深度が深くなると岩盤発熱で気温が上がるので常時ミストサウナの中にいるような状態だったそうである。
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こちらは圧搾空気で稼働する削岩機

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各種石炭のサンプルも置いてある
基本、メタセコイアが炭化した者なので見た目以上に軽い。

ひと通り回った後、雑談めいた質問タイム。
当時の炭鉱夫の経済状況は、額面給与こそ一般水準とほぼ変わらなかったものの住居や電気ガス水道のインフラ利用、風呂に至るまで基本無料なので実質的に一般労働者よりもかなり実入りは良かったそうである。まあ、盛大に散財する人も多かったそうだけれど。

救護班の活動に関してもいくつか。
救護班装備に関しては国内の炭鉱は基本的に共通となっていて、大規模災害発生時には相互扶助可能なようになっていたとか、救護班の服装は静電気の発生抑制の為全て木綿製品、救護に向かう際にはさらに念を入れて全身に水を被ってから入坑するとか。近年夕張炭鉱で発生した爆発事故に関しての話とか。爆発火災発生時には最悪の場合坑道を水没させて完全に鎮火させてから水を抜く。夕張は観光転用が困難なほどあちこちめちゃくちゃになってしまっているらしい。そして爆発火災の発生原因に関してはガイドさんには心当たりがあるものの詳細な検証は大人の事情で行われそうにないという裏話めいたことも。

ひと通りの説明を終えて時間が許す限り好きに撮影して回って良いということなのであちこちじっくり撮ってからガイドさんにお礼を言って撤収。

しばらく前まで降っていた雪も落ち着いた様子なので折角だから会談が777段ある『日本一のズリ山』に登ってみることに。
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九州ではボタ山北海道ではズリ山と呼ぶ

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赤間炭鉱選炭場跡

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777段の取っ掛かり

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頂上の展望広場から

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先ほどまでいた立坑櫓が見える

階段を降り始めたら再び雪が舞い散り始め、日が暮れて一気に冷え込んで来たのでそそくさと撤収。往路と同様道央自動車道を南下して札幌へ。
車を駐車場に停めてから大通公園の札幌ホワイトイルミネーションに向かって炭鉱遺産見学は終了。


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タグ: 観光  赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設  赤平炭鉱 

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