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-0001Nov30Wed

必要悪ってあるのかねえ? 

チェック3回偽造見抜けず 評価書交付のマンション
ソース:Sankei Web

チェック3回偽造見抜けず 評価書交付のマンション

 耐震強度偽装問題で、住宅性能表示制度に基づく性能評価書を交付された横浜市の未完成マンションをめぐり、偽造を見逃した指定確認検査機関ビューローベリタスジャパン(横浜市)が8日夜、国土交通省で記者会見し、異なる担当者による計3回のチェックで偽造を見抜けなかったことを明らかにした。

 同社によると、建築確認と住宅性能表示制度に基づく審査に加え、基礎工事終了後に現場を確認する中間検査でも偽造に気付かなかったという。

 野口敏(のぐち・さとる)社長は「見逃しは大変残念だが、優秀な担当者でも通常の業務では見抜けない巧妙な手口だった」と釈明した。

 建築主のエルクリエイト(横浜市)は「お客に安全、安心を届けるため性能評価書を取得しているのに残念だ。今後、より多くの目で確認する必要があるのではないか」と話している。

 ビューローベリタスジャパンによると、建築確認と中間検査は横浜事務所の確認審査部が担当。性能評価は東京事務所の住宅性能評価部が担当した。6月16日の建築確認後、7月5日に耐震強度を満たしているとの性能評価書を交付。着工後の10月21日に基礎工事部分の中間検査をパスしていた。

 中間検査は、基礎工事終了後、2階の床部分の完成後など、数回に分けて実施されるのが通例。

 同社は、検査員の増員や審査マニュアルの改訂などの再発防止策を明らかにしたが、野口社長は「対策を強化しても、現在の制度で偽造を100パーセント見抜くのは不可能」とも述べた。

 建築主のエルクリエイトは住宅性能表示制度のほか、住宅保証機構に登録し倒産の際に保険金支払いを可能にする住宅性能保証制度の申請もしていた。(共同)

(12/08 23:15)


この『住宅性能表示制度』
今回の構造計算書偽造問題が大きく報じられるようになってからかなり注目を集めるようになっていて
確か先週だったと思うけど『ワールド・ビジネス・サテライト』(テレ東)で特集を組んでいて、今まで申請していなかったデベロッパーも多くがこの制度に対しての登録申請を行うことを検討中であるとの要旨で報じられていたような記憶がありますが。

結局のところ、利害関係の無い第三者機関が審査しようが
『遺漏が無いかどうかをチェックする』という
基本的には被審査者が悪意を持っていないという『性善説』を大前提に構築されている現行制度の限界を露呈してしまう結果となっている訳で。
そういった意味で、再発防止/抑止策としてこれまた『性善説』を前提とした自浄努力に期待するのは無理があるのかもしれないけれど、
仮に『指定検査機関による確認』という業務のスピード化を目的とした制度を旧来のそれに戻したとしても問題の解決には繋がらないだろうて。
確認業務が滞ればそのしわ寄せは間違い無く現場での工期短縮圧力という形で顕れ、今度は結果的なものも含めた現場レベルでの手抜き工事に容易に繋がるだろうことは想像に難くない。
つまるところ罰則強化くらいしか対応策は無いのだろうけれど、それもどこまで有効かは疑問符がつきますわな。
まあ未必の故意(害の発生を積極的に望まないものの、自らの行為による結果が害をもたらしてもかまわないとする意識)』を認定して殺人未遂の刑事罰が適用されるようにでもなれば話は別なのだろうけれど。

元々建設業界というのは潜在的に常に過当競争気味な側面があるわけで
それがコストダウン圧力を生んでいることの一因であることは間違い無いですね。
で、今回の偽造問題の大きな要因のひとつにコストダウン圧力が挙げられていたりします。

そうして考えると『日本の悪しき慣習』としてしょっちゅう槍玉にあがる『談合』というのは『建設業者が生き残りを賭して暴発しないためのメカニズム』という意味合いにおいては必要悪だったりするのではなかろうか?
・・・とか思ったりするのはやっぱり建築関連を生業にしている人間の身勝手な屁理屈だよなあ。

転職するか・・・?(汗

<(微妙に)関連過去記事>
http://trinity001.blog10.fc2.com/blog-entry-161.html
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この記事に対するコメント

最初に思ったのが

設計書を見た現場の作る側が、「おかしいと思わなかったのか?」って。
すると関連のニュースで「おかしいとは思ったけど、ちゃんとハンコが押してあったし。」と呆れるほどの責任転嫁。
以前、長男とその話になり、「なんでおかしいって言わんかったんやろね。」と言うと、「だって・・あんまり言うと仕事干されるやろ。」
それはあるかもしれないけど、聞けば、最終許可のハンコを押すのは現場の経験の薄い人だったりするそうな。
最近では無免許で8年医師業務をしていたと言うのもありましたけど。
現場を知っていれば免許など要らんかもね・・・(^^;

URL | 捌。 #r4tB/SwE

2005/12/11 00:28 * 編集 *

>捌。 様

ええっと・・・。
一応、現場に携わるもの的に擁護したくなってしまうのですが

現場サイドが”おかしい。”
っていうか”今までと違う。”って印象を持ったのは事実だと思うのですよ。

”ちゃんとハンコがあったし。”
というのも責任転嫁的な面も否めませんが、構造計算書ってある意味でブラックボックス的なんですよね
素人ではない人間であっても本気で精査して穴を探さないとなかなか見つけづらいし、
だからこそ『構造設計』という分野が成立しているわけで。
今回の一件は巧妙に偽装されていたわけですし、そもそも簡単にそれとわかる穴がある書類なら確認申請を通らないはずという
『制度に対しての信頼』というものがあってですね
”今までの経験とは異なる計算方法に基づくのだろう”
とか考えると深く追求しようとはあんまり考えないものだったりするのではなかろーかと。

大体においてどこの現場に行っても、設計サイドはともすればコストを度外視したような無茶な要求をしがちですし、それに対して現場サイドが異議を唱えたり折衷案を提示したりってぇのが常ですから。

建築に限らず分業って言うのは相互信頼の上に成り立つものですし。

URL | 管理(?)人。@東京 #-

2005/12/12 00:14 * 編集 *

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