【ロングライド】尻焼温泉紀行-その3(完結)
2012.10.18 Thu 08:06 -edit-
実施日:2012/09/30-10/01
→尻焼温泉紀行-その1←
→尻焼温泉紀行-その2←
※各数値はガーミンコネクトに準拠
【実施日時】2012年10月1日9:00スタート
【走行距離】247.8km
【総所要時間】14時間34分
【乗車時間】10時間52分
【平均時速】(走行距離/総所要時間)17km/h
【Av】 (走行距離/乗車時間、サイコンのAv)22.8km/h
【獲得標高】 2,267m
7:30からの朝食をのんびり済ませて食後に美味しい水で淹れたコーヒーを頂きながらテラスに出て景色を眺めたりしていたら、時間なんてあっという間に過ぎる。

台風一過の山の空気は雨に洗われて澄んでおり、山あいに虹まで垣間見える幸先良い景色。
荷物をまとめ、着替えを済ませ、出発準備。
チェックアウトは9:45だったけれど、9時丁度頃においとま。
まずは長平の【抱擁道祖神】を見に行く。

男性が女性を後ろから抱きかかえている。
冷静に見ると意外(?)と気恥ずかしい構図ではある(笑)
旧六合(くに)村には抱擁する男女の神をかたどったものを始め、道祖神が多く点在している。


朝の散策時【足湯】に浸かったところ。
『ねどふみ』とは屋根に使う檜皮等をアク抜きのために水を張った桶に入れて足で踏むこと。
昔は周辺いたるところで行われていたけれど、今ではこの近辺だけなのだとか。
再び宿への道を引き返し、今度は野反湖へ。

台風の風雨で落ち葉や枯れ枝が散在する道路、結構危なっかしい。
約10km、標高差650mほどの道のりで平均斜度7%前後でほとんど平坦部分が無くひたすら登りが続く。
1kmごとに国道標識が立ち、残り距離を表示してくれているのでわかりやすい。
7~8kmの区間と最後の2kmの区間は特にきつく部分的に15%を超える勾配の区間があるので侮れない。

坂を登りながら一枚。
空気が澄んでいて景色がきれいなので下りの時に改めて撮り直そうと思ったものの
案の定ダウンヒルヒャッハー!状態だったので撮り忘れ(笑)
ひぃひぃ言いながらようやく野反湖に到着。

人造湖ながら非常に眺めが良い野反湖
人造物がほとんど視界に入らないから眺めが素晴らしい、という解説を目にしたことがある。なるほど。
野反湖を囲む八間山、弁天山、エビ山はこの付近の分水嶺となっていて、尻焼温泉のある長笹川の水は吾妻川から利根川に合流して太平洋に注ぐけれども野反湖の水は中津川となって流れ出し、やがて信濃川と合流して日本海に注ぐ。
南端部から湖水を眺めたので今度は湖を半周して北端部のダムまで足を延ばす。
ダム湖湖畔の道だから大した勾配は無いだろうとタカをくくっていたらここにも思いがけずに小さな峠があり、かなりやられ気味。
コンクリートフェイシングのロックフィルダムである野反湖ダム堤体から今度は南側に広がる湖水を眺め、標高1,500mを超える場所の冷え込みにちょっと気持ちを折られながらそそくさと来た道を引き返す。

ダムから下流は徒歩なら通行可能らしいけれども自動車はもちろん、ロードバイクでも無理。

まだちょっと時期は早かったものの、標高1,500m付近ではぼちぼち紅葉も始まっていた。

R405を下っているとき、入山辺りで見かけた農産物直売所
野反湖からのダウンヒルを堪能し、一気に800mほど駆け下ったところで道の駅六合にて小休止。

周辺での特産品である花豆を使った花豆ソフトクリーム。
このまままっすぐ帰ろうかとも思ったけれど、ちょっと興味がわいたので寄り道して赤岩集落の【重要伝統的建造物群保存地区】を見に行くことに。

近代養蚕技術の導入に伴って発展した集落なので蚕を飼うために母屋が三階建てになっている家が並ぶしっとりした町並み

毘沙門堂

ここにも道祖神

高野長英が一時期身を潜めたという【湯本家】
一通り寄り道を済ませたのでいよいよ帰路。
正午を回ってしまっていて、これから200kmの道のりを走ると下手をすれば日をまたぐことにもなりかねないので若干巻き気味で。
それでもここから先自宅までは基本的に約800mのダウンヒルだから…と思ったらこのまま長野原を抜けて帰るのも芸がないとMっ気が頭をもたげるwww
少々回り道になるけれど暮坂峠から中之条に抜けるコースで帰ることにする。

小雨集落辺りで見かけた道祖神、本当にいたるところに道祖神がある
西側からアプローチする暮坂峠は特に急坂区間もなく、勾配は概ね10%以下ののんびりした坂道。
道の脇にはずっとせせらぎが並んでおり水音が気持ち良いし、あちらこちらに若山牧水の歌碑が立っている。
実際彼はこの坂道を歩いたことを書き残している。
因みに下りしか走っていないけれど東側からのアプローチはちょっときつめだと思う。
10%超の区間がいくつかあるし。

【牧水湧水】にて水補給
峠手前のそば店【くれさか】に立ち寄り遅めの昼食にお蕎麦をいただく。

手前から二八そば、十割そば(機械乾燥)、十割そば(天日干し)
本来のメニューにはない盛り合わせを店主が快く引き受けてくださった。
まだ若い店主は顔立ち、声、話し方がわたしの知った人に似ていてちょっと和んだ。
会計の際の軽く雑談。
店主:お客さんは自転車でどこまで?
わたし:昨日尻焼に泊まってこれから東京まで戻るところです。
店主:ああ、高崎あたりから電車で?
わたし:いや、そのまま自宅まで走りますよ。
店主:ええ!?ここにも良く自転車の人来るけど地元以外はみんな軽井沢からとか高崎辺りから電車でって言うけどなあ。
案の定呆れられてしまいましたとさ。(笑)

暮坂峠頂部と道祖神

若山牧水の銅像と歌碑
さて、ここから先は多少のアップダウンはあるものの、下り基調でまっすぐ帰宅出来る、いわば全長190km、高低差1,000mのダウンヒルコースw
時刻が時刻なので流石に妙な寄り道を考えず、ひたすら幹線国道をまっすぐ。
高崎からR17に入り、R254から環七へ。
以前、環八を使おうとして痛い目に遭ったので今回環七ルートを採用してみたものの、ここもまた自転車通行禁止区間が多くてまともに走れない。
普段自動車で何気なく通過してしまうので気にならなかったのだけれど、改めて自転車で通ると色々リサーチ不足が露呈して凹む。
基本的には環八外側もしくは一気に都心部まで入ってから南下するようコース設定すべきなのだろう。
この辺は今後の教訓に生かさなければならんとしみじみ。
途中、ファミレスで夕食&休憩に思いの外時間を費やし60分強も無駄にしてしまったので自宅に到着したのは23時半頃、辛うじて日が改まる前に到着となったのでした。
台風接近で一時はどうなるかと思った旅でしたが、終わってみれば色々盛りだくさん
元々は【サンライズイワタトライアスロン大会】に参加できなくなった代替案として企画したものではあったけれど、これはこれで十分満足で非常に楽しめた一泊二日のツーリングでした。
<fin>

中之条で見かけた彼岸花の群生
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※各数値はガーミンコネクトに準拠
【実施日時】2012年10月1日9:00スタート
【走行距離】247.8km
【総所要時間】14時間34分
【乗車時間】10時間52分
【平均時速】(走行距離/総所要時間)17km/h
【Av】 (走行距離/乗車時間、サイコンのAv)22.8km/h
【獲得標高】 2,267m
7:30からの朝食をのんびり済ませて食後に美味しい水で淹れたコーヒーを頂きながらテラスに出て景色を眺めたりしていたら、時間なんてあっという間に過ぎる。

台風一過の山の空気は雨に洗われて澄んでおり、山あいに虹まで垣間見える幸先良い景色。
荷物をまとめ、着替えを済ませ、出発準備。
チェックアウトは9:45だったけれど、9時丁度頃においとま。
まずは長平の【抱擁道祖神】を見に行く。



男性が女性を後ろから抱きかかえている。
冷静に見ると意外(?)と気恥ずかしい構図ではある(笑)
旧六合(くに)村には抱擁する男女の神をかたどったものを始め、道祖神が多く点在している。



朝の散策時【足湯】に浸かったところ。
『ねどふみ』とは屋根に使う檜皮等をアク抜きのために水を張った桶に入れて足で踏むこと。
昔は周辺いたるところで行われていたけれど、今ではこの近辺だけなのだとか。
再び宿への道を引き返し、今度は野反湖へ。

台風の風雨で落ち葉や枯れ枝が散在する道路、結構危なっかしい。
約10km、標高差650mほどの道のりで平均斜度7%前後でほとんど平坦部分が無くひたすら登りが続く。
1kmごとに国道標識が立ち、残り距離を表示してくれているのでわかりやすい。
7~8kmの区間と最後の2kmの区間は特にきつく部分的に15%を超える勾配の区間があるので侮れない。

坂を登りながら一枚。
空気が澄んでいて景色がきれいなので下りの時に改めて撮り直そうと思ったものの
案の定ダウンヒルヒャッハー!状態だったので撮り忘れ(笑)
ひぃひぃ言いながらようやく野反湖に到着。


人造湖ながら非常に眺めが良い野反湖
人造物がほとんど視界に入らないから眺めが素晴らしい、という解説を目にしたことがある。なるほど。
野反湖を囲む八間山、弁天山、エビ山はこの付近の分水嶺となっていて、尻焼温泉のある長笹川の水は吾妻川から利根川に合流して太平洋に注ぐけれども野反湖の水は中津川となって流れ出し、やがて信濃川と合流して日本海に注ぐ。
南端部から湖水を眺めたので今度は湖を半周して北端部のダムまで足を延ばす。
ダム湖湖畔の道だから大した勾配は無いだろうとタカをくくっていたらここにも思いがけずに小さな峠があり、かなりやられ気味。
コンクリートフェイシングのロックフィルダムである野反湖ダム堤体から今度は南側に広がる湖水を眺め、標高1,500mを超える場所の冷え込みにちょっと気持ちを折られながらそそくさと来た道を引き返す。


ダムから下流は徒歩なら通行可能らしいけれども自動車はもちろん、ロードバイクでも無理。



まだちょっと時期は早かったものの、標高1,500m付近ではぼちぼち紅葉も始まっていた。

R405を下っているとき、入山辺りで見かけた農産物直売所
野反湖からのダウンヒルを堪能し、一気に800mほど駆け下ったところで道の駅六合にて小休止。

周辺での特産品である花豆を使った花豆ソフトクリーム。
このまままっすぐ帰ろうかとも思ったけれど、ちょっと興味がわいたので寄り道して赤岩集落の【重要伝統的建造物群保存地区】を見に行くことに。



近代養蚕技術の導入に伴って発展した集落なので蚕を飼うために母屋が三階建てになっている家が並ぶしっとりした町並み

毘沙門堂

ここにも道祖神

高野長英が一時期身を潜めたという【湯本家】
一通り寄り道を済ませたのでいよいよ帰路。
正午を回ってしまっていて、これから200kmの道のりを走ると下手をすれば日をまたぐことにもなりかねないので若干巻き気味で。
それでもここから先自宅までは基本的に約800mのダウンヒルだから…と思ったらこのまま長野原を抜けて帰るのも芸がないとMっ気が頭をもたげるwww
少々回り道になるけれど暮坂峠から中之条に抜けるコースで帰ることにする。

小雨集落辺りで見かけた道祖神、本当にいたるところに道祖神がある
西側からアプローチする暮坂峠は特に急坂区間もなく、勾配は概ね10%以下ののんびりした坂道。
道の脇にはずっとせせらぎが並んでおり水音が気持ち良いし、あちらこちらに若山牧水の歌碑が立っている。
実際彼はこの坂道を歩いたことを書き残している。
因みに下りしか走っていないけれど東側からのアプローチはちょっときつめだと思う。
10%超の区間がいくつかあるし。

【牧水湧水】にて水補給
峠手前のそば店【くれさか】に立ち寄り遅めの昼食にお蕎麦をいただく。


手前から二八そば、十割そば(機械乾燥)、十割そば(天日干し)
本来のメニューにはない盛り合わせを店主が快く引き受けてくださった。
まだ若い店主は顔立ち、声、話し方がわたしの知った人に似ていてちょっと和んだ。
会計の際の軽く雑談。
店主:お客さんは自転車でどこまで?
わたし:昨日尻焼に泊まってこれから東京まで戻るところです。
店主:ああ、高崎あたりから電車で?
わたし:いや、そのまま自宅まで走りますよ。
店主:ええ!?ここにも良く自転車の人来るけど地元以外はみんな軽井沢からとか高崎辺りから電車でって言うけどなあ。
案の定呆れられてしまいましたとさ。(笑)


暮坂峠頂部と道祖神

若山牧水の銅像と歌碑
さて、ここから先は多少のアップダウンはあるものの、下り基調でまっすぐ帰宅出来る、いわば全長190km、高低差1,000mのダウンヒルコースw
時刻が時刻なので流石に妙な寄り道を考えず、ひたすら幹線国道をまっすぐ。
高崎からR17に入り、R254から環七へ。
以前、環八を使おうとして痛い目に遭ったので今回環七ルートを採用してみたものの、ここもまた自転車通行禁止区間が多くてまともに走れない。
普段自動車で何気なく通過してしまうので気にならなかったのだけれど、改めて自転車で通ると色々リサーチ不足が露呈して凹む。
基本的には環八外側もしくは一気に都心部まで入ってから南下するようコース設定すべきなのだろう。
この辺は今後の教訓に生かさなければならんとしみじみ。
途中、ファミレスで夕食&休憩に思いの外時間を費やし60分強も無駄にしてしまったので自宅に到着したのは23時半頃、辛うじて日が改まる前に到着となったのでした。
台風接近で一時はどうなるかと思った旅でしたが、終わってみれば色々盛りだくさん
元々は【サンライズイワタトライアスロン大会】に参加できなくなった代替案として企画したものではあったけれど、これはこれで十分満足で非常に楽しめた一泊二日のツーリングでした。
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中之条で見かけた彼岸花の群生
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