【北の最果てに】AH2400 走行記録-06【鬼がいた】
2018.09.16 Sun 13:41 -edit-
自転車で訪れたのはもちろん今回が初めての宗谷岬。
この時は留萌で諦めなくて良かったと思ったものの
この先鉄道で輪行エスケープしようとすると
オホーツク海沿いをずっと南下して網走まで行かなければならんという
なかなかに厳しい現実がのしかかる。
【2018/08/15(水)】
幌別町から初山別村に入ってすぐのところにあったバス停で雨宿りしつつ仮眠、目覚めた頃には雨脚が弱まっていたので暗闇の中リスタート。
それでも街明りが遠くに見えたり、接近してきたり離脱して行ったりする走行中の車のヘッドライトが防雪柵に反射したりしてなかなか幻想的。
余談ではあるが走行ログだと1407km付近で滞留しているのがわかる。GPSログを公開する際、細かいツッコミが入って困るような行動を厳に慎もうと改めて感じた次第。
走行中、道の駅しょさんべつの標識が見えたので立ち寄って軽く休憩しようと思ったものの国道から随分と離れたところにあるようだったので途中で思い直し、遠別町の「道の駅富士見」に立ち寄ってトイレ休憩。
空が明るくなって来た。
「富士見」の「富士」はもちろん利尻富士を指すけれど、まだ暗くて見えない。
夜が去り朝が来る
払暁と呼ばれるこの時間帯は個人的にいかにもブルべ的な味わいがあって好き。
水田の北限。
AH2400終了後にチコリンさんにご案内いただいて北広島市内にある「北海道における稲作起源の地」を見学したときや、その後一年ぶりに越後妻有の棚田を眺めた時にしみじみ先人たちが稲作に掛けた気持ちの熱量のようなものを感じた。
遠別を抜ける頃にはすっかり明るくなって来た。
天塩の街に入ったところで正面に利尻富士
ひとみさんからの連絡で、リュウさんとひとみさんの二人は約30分ほど先行しているらしいということを知った。稚内の宿を押さえてあったものの深夜のサロベツ原野走行を危険と判断して天塩で過ごしたのだとか。
宗谷岬辺りまでには追いつけるかとかそんなことを考えつつ、30分ほど前に二人が立ち寄った道の駅天塩でトイレ休憩と缶コーヒーブレイク。
富士見もそうだったけれど普通に温かいのが置いてあるのが嬉しい。
落ち着いたところでリスタート。
徐々に雲が増えているように見えたのでこまめに利尻富士を撮影していたら2時間後くらいにはすっかり雲のなかに消えてしまっていた。
サロベツ原野に入る手前、立派な鳥居と社殿が目に入ったのでちょっと寄り道。
【天塩厳島神社】
立派な鳥居と参道
これまた立派な社殿
由緒
摂末社二つ
天塩川を渡って海側へ。
いよいよサロベツ原野に突入。
オトンルイ風力発電所の風車群。
利尻富士周りの雲が増えて来て⇒完全に雲に隠れた。
時折車やオートバイが通過して前後に参加者の姿が見え隠れしたりするものの、概ね周囲に誰もいない状態でのんびり走る。それにしても向かい風きっつぅ。
北緯45度。
地吹雪時の緊急避難場所としてのスノーシェッド。
ちょっと飽きて来た。向かい風強いから楽しくないし。
そこかしこで見かけた立ち枯れた草はウド。
打ち捨てられた小屋。
奥に入江のようなところが見えるので廃れた漁師小屋か。
北上するにつれ徐々に周囲の植生が変わって来たように感じた。
いよいよ稚内市に突入。
あちこちで見かけたこういう河口の雰囲気が非常に好き。
どの辺までをサロベツ原野と規定しているのか不勉強ゆえわからない上に横着して調べていないけれどが北のはずれに行くと原野というより丘陵といった風情に景色が変わるのでここは既にサロベツ原野を抜けていたと思われ。
道端の草花あれこれ
ナデシコ(かな?)
ハマナス
シロタエギクかと思ったけれど葉の形が違う感じ。
コウホネ沼
抜海(ばっかい)岩(左画像左側の奇岩)と抜海神社
オホーツク文化の抜海岩陰遺跡がある。
抜海から稚内市街へ向かう。
石狩から丸一日走ったオロロンラインもそろそろ終わり。
坂ノ下神社なのにどう見ても坂の上にあるではないか。
一体どういうことなのか。
南稚内駅付近。
当初は片道2、3kmしかないので稚内駅まで行って朝食をとも考えたけれど、やはり余計なことは考えない方が良いと思いなおしてコース通りに進む。
イートインのあるセコマを探していたらいつまで経っても見つからず、結局宗谷岬手前のホットシェフの無いセコマで補給。
他の参加者数名と一緒になったが、いかにも雨が降りそうな行く手の空模様にみな一様に辟易とさせられているようであった。さもありなん。
どう見ても嫌な予感しかしない。
しばらく休憩した後リスタート。
この辺りの海は遠浅で干潟のようになっているためそこかしこでサギの類の脚の長い水鳥がえさをついばんでいるのが見えた。
道路脇にあった石碑が気になったのでちょっと立ち寄り。
間宮林蔵 渡樺(「トカバ」と読むらしい)出航の地の碑
解説看板を読んでいたらリュウさん、ひとみさんのパックが通過。
てっきり先行しているものだとばかり思っていたけれど、後から聞いた話では二人が南稚内駅近くのセコマに立ち寄っていた時にわたしがその前を通過して行ったのだそうである。
宗谷岬地区突入。
「さいたながわトレイン(六日目)」
しばし進んだところで宗谷岬に到着。
お約束の記念撮影。
が
今回の写真チェックはここではない。
この南側のいやらしい坂道の上にそれはある。
見上げるとそこにはR札幌代表にして今回のRM認定走主催者であるヨシダ閣下が腕組みをして立っておりヘタレなランドヌール(ズ)をねめつけているではないか。
”ほら~~~。自転車イベントなんだから自転車漕がなきゃダメだよー!歩いたら認定出さないよー!”
北の最果てに鬼がいた。
フォトチェックポイント 06(1510.6km)
宗谷岬 あけぼの像 at 2018/08/15/11:35
宗谷岬 あけぼの像 at 2018/08/15/11:35
(AH2400走行記録-07へ続く)
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この記事に対するコメント
道の駅しょさんべつはパラダイスウィークの時の2日目のスタート地点でした。
札幌から羽幌が初日の200で、そこからしょさんべつに移動して昼スタートで音威子府経由で斜里ゴールの400でした。 その時サロベツ原野は通っていないし、今回は真っ暗だったので日が暮れるまでの景色しかわかんないけど飽きそう。。
おどろおどろしいくらいの真っ赤な夕日に浮かぶ利尻富士のイメージだけは今回脳裏にくっきりと焼き付きました。
あけぼの像手前の激坂、押し歩きましたけど 何か?
札幌から羽幌が初日の200で、そこからしょさんべつに移動して昼スタートで音威子府経由で斜里ゴールの400でした。 その時サロベツ原野は通っていないし、今回は真っ暗だったので日が暮れるまでの景色しかわかんないけど飽きそう。。
おどろおどろしいくらいの真っ赤な夕日に浮かぶ利尻富士のイメージだけは今回脳裏にくっきりと焼き付きました。
あけぼの像手前の激坂、押し歩きましたけど 何か?
URL | けーこ #81/lD5GQ
2018/09/22 02:11 * 編集 *
> けーこ隊長
そうだよねえ。なんだかんだ言って隊長は北海道走行経験あるからなあ。
今回初めての北海道だったので、本当はあちこち寄りたいところ、眺めたいところがたくさんあったのに叶わずな感じが非常に残念でした。
それでもサロベツ原野とエサヌカはいかにも北海道らしくて良かったかな。
辛うじてそんな感じ。
あけぼの像手前は最初の内は漕いでいたのですがちょっとチェーンが心配になって結局ひとみさんと並んで押し歩きです(笑)
URL | 管理(?)人。 #-
2018/09/22 17:09 * 編集 *
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